彼女は俺の充電器
トゲトゲつんつんの髪の毛が ずきんとほっぺたに刺さった、サッカーしてる時に崩れないように固めるのは分かるけどこんなに痛いんじゃ 迂闊に近寄れないよ...。
「佐曽塚君、いたい」
「んー?我慢して」
「いたいからむりっ!」
ぎゅーっと抱き締められている私、木戸川との試合後疲れたから 甘いものが食べたいと言い出した佐曽塚君に付き合って パンケーキを食べた。
満腹ー満足ーと二人して笑顔になったのも束の間、充電しないと無理だと言い出して私に抱き着いてきた。別にそれはいいのだけど...私を包むように抱き締めてるんじゃなくて私が抱き締めている状況なので、下から髪の毛がチクチクと刺さるのだ。
「いたいよ、髪の毛...」
「我慢我慢」
「佐曽塚くーーん」
よっぽど今日の試合は疲れたのだろうか、私を抱き締めたまましーんと静まって動かない。
「佐曽塚君 どうしたの」
「疲れた」
「...ふふ、お疲れ様」
痛いけど我慢してぎゅっと抱き締めれば彼はもっと強い力で抱き締め返してきた、今日の彼は甘えん坊だなぁ...彼は私の体を離して、次は私のことを抱き締めた。
やっとチクチクの髪から解放されて、彼の胸板に顔を埋めた。
「んー 佐曽塚君、胸板かたっ」
「鍛えてるからな」
「おつかれ 今日も良く頑張ったね」
ぽんぽんと背中を撫でれば、嬉しそうな溜め息が。
「俺にはお前が居ないと無理だ」
「...え、プロポーズじゃん」
「そんな感じ」
パッと私から離れていたずらっ子みたいな顔をした佐曽塚君は、炭酸のジュースを自販機で買って 一気に半分も飲んだ。
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帰り道、◎の柔らかい身体に癒されようと抱き締めた。充電する感覚で じっと体に触れていたら本当に、充電してしまったようで 試合の疲れは少しだけになった。
「そろそろ帰んなきゃな」
「わ、もうこんな時間...!」
「送る」
「いいよいいよ 近いんだし」
「ダメ 送るんだよ」
ぎゅっと、手を握れば柔らかい手のひらに指が触れた。彼女の優しさが太陽のようで いつも甘えてしまう分これくらいは男を見せたい、俺は手を引いて彼女の家へと向かう。
「佐曽塚君 反対方面なのにありがとう」
「ん?俺こそ付き合わせたからな、ありがと」
目を見合わせて笑えば、爽やかな風が俺達のあいだを通り過ぎて行った。◎の家まで もうすぐで、どうしても手を繋いでいたらキスをしたくなってきた。
そういえば最近キスをしていない。
「...◎、なんかしたいことある?俺と」
「佐曽塚君と?」
うーんと考え出した彼女の姿を見て、胸をときめかせた。キスがしたいと言ってくれ。クールに装いながら、横目でチラリと何度も彼女を見てしまう。
短く折ったスカートを風に揺らしながら 彼女は、俺の方をゆっくり向いて「今度時間が出来たら ピクニックとかしたいね」なんて まったくもって、可愛すぎる回答を...
それもいいけどそれじゃない。
「今日したいこと」
「今日?」
「何も無い?」
うーんともう一度考え出した◎。
「...ぎゅーはしたし」
「うん」
「......うーん?」
「...俺はしたいことあるよ」
「え、」
後から抱き締めて顔をコチラに向けてきた◎の顎をしっかりと固定してキスをした、多分5秒くらい それでも最高にいいキスで 今日の疲れが完全に抜けた。
「...佐曽塚くん」
「俺はキスしたかった」
「もう、言ってくれたらいいのに」
赤くなった顔を隠すかのように髪の毛で頬っぺたを隠す◎が可愛くて、もう1回ぺちんと頬を両手で包んで ひよこみたいな顔になった彼女の唇にキスした。
もう後数分で◎の家なのに、キスのせいで 10分くらい延びてしまいそう。
20180523(キスの日企画)
向日葵様、この度は企画への参加誠にありがとうございます!
初佐曽塚君夢です、まだまだ資料が少なく もし向日葵様のご期待に添えてなかったら大変申し訳ございません。
星章の子達はクールな子が多いですが、彼女や友達には甘えん坊な子達だと可愛いなぁという私の勝手なイメージで...書いてみました。
お時間ある時で結構ですので、ご感想頂けると嬉しいです...!頻繁にリクエスト募集しますので、気になるなーって企画ありましたら是非またご参加くださいませ。改めまして ありがとうございました!