楽園じゃなくたっていいから

青春ドラマでよく見るやつだ

チョコのお菓子を両端からかじってキスする直前でポキッと折るかそのままキスをするか...◎は照れた表情で少しずつかじっていく。目の前にいるのは俺ではなく灰崎だ、アイツの目には◎の照れた愛らしい顔が映っているのだろう。

コンコンと扉を叩けば、小さくぽきんと音が鳴ってチョコのお菓子は折れた。



「灰崎、もう部活が始まるぞ」

「...へいへい」

「つむき先輩、」


「◎」



俺の横を通り廊下に出た灰崎はニヤッと笑っていた、アイツは本当に 嫌な奴だな。鍵をガチャっと閉めて◎に近付く、今日も可愛らしい顔をしている◎は 口の中に残ったお菓子をポリポリと噛み砕いて嚥下した。



「つむき先輩...」

「灰崎と付き合ってるのか?」

「え、違いますよ...!」

「本当か?」



彼女の席の横に腰掛けて 彼女の手を握った、ほかほかと温かい手のひらは まるで頬の赤さのようで...

あんな1年生如きに嫉妬した俺は馬鹿みたいだな、◎を乱暴に自分の方へと引き寄せた。バランスを崩して倒れ込む◎、膝の上に跨らせて「ぇ つむき先輩」と小さく驚きの声を出す彼女の唇に人差し指を当てた。



「この唇は 誰のものでも無いんだな」

「...なにを、」

「灰崎になんて渡したくない 俺はずっとお前を可愛がってきたのに、あんな奴に取られてたまるか」



形のいい唇

人差し指で下唇を左から右に撫でた、膨らみを確かめる様に。唇のシワの一本一本を数えてしまえそうな程ゆっくりと撫でれば 薄らと開いた口から 健康的な白い歯が見えた。



「...せんぱ、い 触り方が...!」

「俺のものにしたい」

「あの、」


「◎ 可愛いな、そんな顔して」



赤らめた頬と 潤んだ瞳は俺に向けられている、止めなければあのまま 灰崎とキスをしていたに違いない◎へと怒りを込めて人差し指をぐっと口の中に差し込んで舌に触れた。

ねっとりとした唾液が絡む。

ぐにっと舌の真ん中あたりを押すと◎は苦しそうに「ぐっ」と声を漏らした、それだけで 満足してしまったが 苛めれば苛めるだけ俺の事しか考えれなくなるだろうと思うと...触らずにはいられなかった。



「つ、む...」

「舌柔らかいな 気持ちいいよ」

「...っゃ」



人差し指を抜いて ペロリと舐めた、ほんのりとチョコの味がする。いやらしい顔をして俺をみて 何か言いたげに唇を薄らと開くと、彼女は 悩ましげな溜息を吐いた。

彼女の太腿の熱が自分の太腿に伝わる、布越しだというのに 熱くて熱くて...ネクタイを緩めて彼女の唇に自分の唇を重ねる。

恋焦がれていた彼女の唇は 甘くてふっくらと柔らかくて、マシュマロでも食べているかのようだ。

強めに抱き締めて角度を変えて何度もキスをする、まるで鳥のように。それも飽きてきたら、チョコの味がする口に舌をねじ込み 小さな舌を捕まえて吸ったり、甘噛みしたり...無心で彼女を味わった。



「んんっ...!」

「っ は、◎」

「つむき せんぱ、」



彼女のいやらしい姿を見れるのは俺だけでいい、糸が引く互いの舌は 互いの唾液でテラテラと光っている。



「...お前は俺だけを見てればいいんだ、◎」

「先輩 なんだか強引です、」

「お前は俺のモノなんだから」

「...でも、好きとは言ってくれないんですね」



全身から好きだと言っているというのに、彼女は言葉を求めるようだ。女というのは 面倒くさい生き物だなと思いながらも、可愛らしいことを言う彼女が愛しくて「好きだって言ってるのと同じなんだけどな」ともう1度唇を重ねた。

舌と舌を絡めると小さく水音が鳴る、口内が酷く官能的で ◎の太股へ手を伸ばしてしまった。



「つむき先輩...こんなとこで、ダメですよ...」

「灰崎とはしようとしていたのにか?」

「それは違いますよ...!ただの、ゲームっていうか その...」


「黙って 俺を感じていろ」



太腿から膝までを少しだけ爪を立てて撫でると「ひぁっ」と初めて聞く声が、きっと彼女の心臓は飛び跳ねたに違いない 俺からどこうとする彼女の腰を乱暴に掴んでグイッと密着した。

このまま挿入して、めちゃくちゃにしてやろうかと考えたが 彼女の泣きそうな顔を見ると優しくしたくなってしまう。



「...好きだ、◎ 俺に全部くれ」

「先輩 順番いつもめちゃくちゃですよ」



困ったように眉を垂らして笑う◎は不意打ちで俺の眉間にキスをした。




20180523(キスの日企画)
星章1年の夢主が灰崎と仲良くしている所を見てしまった夢主を溺愛している白鳥

林檎様、この度は企画への参加誠にありがとうございます!

白鳥君リクエストが来るとは思わず...!
すごく面白いシチュエーションで書くの楽しかったです、ありがとうございました!
灰崎と仲良くしているシーンをなぜ私はぽっきーゲームにしてしまったのだろうとあとがきを書きながら疑問に思ったのですが、寛大な心で見て頂けると幸いです...。

お時間ある時で結構ですので、ご感想頂けると嬉しいです...!頻繁にリクエスト募集しますので、気になるなーって企画ありましたら是非またご参加くださいませ。改めまして ありがとうございました!