大胆なセリフを君へ

「上手になってきたじゃないか」

「本当...?今もけっこう転びそうだよ」

「大丈夫だ 俺が手を繋いでいてやるから」



帝国学園サッカー部できたスケート 、スケートが下手な私の為につきっきりで指南してくれるのは 佐久間くん...。綺麗な髪の毛が冬の風に揺れて、睫毛の中心にある瞳は楽しそうに細められた。



「ほら 次はもう少しだけ身体の力を抜いて、自分で滑ってみろ」

「えっ、え...私一人じゃ無理!」

「大丈夫 俺の所まで滑ってこい」

「...うん」



右側 左側と足を踏み出して揺れるように前に滑れば、段々と笑顔になっていく佐久間くん。

そんな彼の笑顔が綺麗で 私は照れ臭くなってよそ見をすると、ガクンと体勢を崩してしまいころびそうになったところを 佐久間くんが助けてくれた...。



「お前ちゃんと前見とかないと 危ないだろ」

「だって、」

「そんなに見つめ合うのが嫌だったか?」

「ちがう!佐久間くん...の顔が綺麗すぎて、つい」



かああと 熱くなる耳と頬を冷たくなった手袋で包み込めば、呆れたように笑いながら楽しい声色で「お前面白いよな ほら、ちょっと休憩するぞ」と言われた。












辺見や源田達と離れて俺は彼女を連れて近くのカフェに入った、ホットのドリンクを注文して暫くゆっくりと座れば ほっとあったまった様子の〇の笑顔。



「今日来て良かったー、楽しかった!」

「また来ようぜ」



本当に楽しかったのだろう、彼女はドリンクをもう1杯注文して席に戻ると「...次は二人きりがいいな」と言い出した。



「...なんて?」

「いやぁ、あの」

「お前結構大胆な事言うんだな」



ずいっと顔を近付ければ 驚いた様に目を見開いてぎゅっと目を瞑る〇、キスされるとでも思ったのか 彼女は唇を俺に向ける。



「...っふ、冗談だ」



鼻をぎゅっとつまめば 恥ずかしそうに赤面する彼女、窓から外を見ればスケートリンクの上で帝国メンバーが 俺達を指さして驚いた顔をしている。



「あー 見られちまったな」

「ばかばか 佐久間くんのせい」

「...じゃあ、本当にするか?」



顎をぎゅっと掴めば 彼女の「んん!」という可愛らしい声が聞こえてきた。




20181231[冬の恋]

匿名様 企画参加ありがとうございました!

2019年もよろしくお願いします!