君を探してた

ヒロトさんとリュウジさんに持たされた貼るカイロと貼らないカイロをポケットに突っ込んで俺は学校へと向かうと、寒そうに太腿を撫でながら歩く〇の姿が見えてきた。

後ろから近付いて 短くおってるスカートにべたっとカイロを貼り付ければ「ぎゃ!」と色気の無い声が。



「か、狩屋!」

「寒いなら スカート長くすればいいのに」

「だってこれくらい短くしないと可愛くないもん」

「これでお尻でも温めとけば?」



ケラケラと笑えば 恥ずかしそうにポコポコと俺を殴る〇、べりっと俺の貼ったカイロを剥がしてお腹に貼り直すと ニコッと笑う彼女。



「あったかいー」

「色気がないな」

「色気よりも防寒!でもほら、お腹温めたらスカート短くても温かいよ」

「...でもさ、このスカートは短過ぎるだろ」



ぺろりと捲って走り去れば、真っ赤になった〇が怒った声を上げながら俺を追いかけてきた。










冬になってやけに絡んでくる狩屋は今日の昼休みも皆でお弁当食べてたら私の温かいお茶を一口盗んでヒラヒラと手を振り去っていった。

間接キスじゃん...なんて ドキドキしてしてるのは私だけなのか、サッカー部の練習を見ながら私はため息を吐く。

見ていたのがバレたのかちらりとこちらを見てきた狩屋は私にあっかんべーと悪童らしい顔を見せるとケラケラと笑って「まってて」と口パクした、そんな顔ですらドキドキするのが嫌で火照ってきた頬を冷たい手のひらで包んだ。



「最近ずっと一緒に帰ってるな...」



綺麗な髪の色が揺れるグラウンドを暫く見つめた。


練習が終わり、風が急に冷たくなる。カイロの魔法が消えたからか スカートがひらりと捲れるとお尻と太腿が寒さで、ビクリと震えた。



「帰ろう」



さっきまでグラウンドにいた彼が目の前に、黄色と青のユニフォームから学ランに着替えた彼はさっきまでのキリッとした表情はどこかに置いてきたのか なよっと優しそうな顔を見せた。



「今日も練習ハードだったね」

「次の練習試合の相手が凄い強いらしいからじゃないの」



どこか他人事な彼の後ろを付いていく。










帰り道、暗くなった空のせいで ひんやりと私達を包む冷気。カイロはすっかり固く冷たくなってしまって お腹からベリっと剥がして鞄に入れた、狩屋をちらりと見れば彼は練習で走り回ったからかなんともない顔して歩いてる。



「狩屋 寒くないの??」

「まぁ、寒いけど ってくらい」

「えー 私は死ぬほど寒いよぉ」



わざと馬鹿っぽく声を出せば 困ったように頬をポリポリかいた狩屋が私の手を握ってポケットに入れる、中にはカイロが入ってるのかふかふかと温かくて 指先がぐーんと温まってきた。



「...これ付き合ってるって思われちゃうじゃん」

「嫌なのかよ」

「嫌ではないけど、」



変な空気が冷たい空気に混じっていく。



「手はあったかいけど まだ寒い」

「わがまま言うなよ」

「寒いんだもん」

「...ウルサイ奴」



狩屋は私の前に立って反対の手をグイッと引っ張って私を抱き締める、全ての時が止まるってこういう事なのか...ヒンヤリとしていたはずの体がボンと燃えた。



「ばか、狩屋...!」

「オマエ顔熱いな」

「あんたのせい!」



ドキドキとお互いの鼓動を混ぜながら、ゆっくりと抱き締める力を強めた。





20181231[冬の恋]
寒さからあたたまる甘い話

あきら様 企画参加ありがとうございました!

マサキ君冬は登校時にヒロトからカイロもらってそうですよね、好きな女の子のスカート捲りそうですよね...って感じで私の中の狩屋マサキ君を詰め込んでみました!

付き合ってない二人の冬の恋をイメージしました。

いつもありがとうございます、2019年もよろしくお願いします!