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※銀時♀猫、裏注意






好きなことはちゃんと好きだって言って。
でも俺は口下手だから言わない。
それじゃ等価交換じゃねぇとつっこまれても仕方ない。
けど、楽しい。

だって俺、女王猫だから。




「銀時。」

「……………。」

少しワガママを言ってみた。
『俺のことが好きなら、俺が好きなことをやって』と。
それもこれも、待たせやがったうえに甘味を買わずに俺を出迎えたコイツが悪い。

不貞腐れたように高杉の前を歩いて背中を見せる。
近くで聞こえる川の音とか、遠くに見える繁華街の夜景とか、人間が感動するロマンとやらはどうでもいい。
今、自分が求めているのはそういうことじゃない。
銀時は後ろでくるんと優雅に尻尾を揺らしながら、高杉の出方を伺う。





(さて、どうくるのやら…)

そう思った矢先。
仕方ないとため息を吐きながら、ゆっくり近付いてきて後ろから抱き締めてくれた。
そうそう。
この感触を待っていた。

身体中がゾワゾワして、気分が良くなる。
白く生えた耳に、高杉の吐息がかかってドキドキとする。




「銀時。」

「……………。」

「どうした、甘えてェのか。」

「んー…?」

「仕方ねぇな。」

クツクツと笑いながらも、背中を押すように前進してくるので銀時もそのまま前に進む。
そして敷かれた布団の上まで来ると、お姫様だっこをされて座った。




「晋助…。」

「顎は引くなよ。」

「んぅ…。」

後ろに手をまわされて、そのまま唇を重ねた。
熱い、気持ちいい。
高杉に言われた通り顎は引かず、銀時も舌を出して絡める。

お互いの吐息と、鼻にかかった声が部屋に響く。
性急に求めるのではなく、お互いの唇をゆっくりと味わうような熱い口付け。
これも俺が好きなこと。




「んん……ン……。」

熱い口付けを施しながら、もう逃がさないと言わんばかりに高杉が布団へと押し倒してくる。
この押し倒される数秒も好き。
逃げ道を塞がれた、この瞬間がたまらない。
一度唇が離れたものの、再び塞がれる。
銀時も高杉の首に腕をまわして、甘くとろける口付けを楽しんだ。




(だめ…動いちゃう…)

唇が気持ち良くなってきたら、嫉妬した体が勝手に動く。
情事を思わせるような腰つきと、興奮して布団の上を泳ぐ足。
布団は良い具合に冷たくて気持ちいい。
全身で高杉を感じて熱くなりたいと、待ちきれなくなる。




「ぁ……はぁ…ン…。」

「そうやって…俺を試すのがお前のいけない癖だな。」

「はぁ…はぁ…。」

「だが…いつも発情期に合わせず我慢させてっから、」

「ん……んっ」

「褒美に、思う存分よがらせてやる。」

いつも以上にイかせてな。
高杉の手が、服越しからいやらしく撫でてくる。
乳首があるであろうところをつねったり、陰部全体をぐりぐりと指で触る。
それだけで感じてしまう体。
喜んで濡れてしまう陰部。
寂しくて寂しくてどうしようもなかった心と体が、満たされていく。




「ぁ……ぁっ…。」

腰を浮かせたり引いたり、高杉の指に合わせて愛撫を楽しむ。
これから抱かれるんだと気持ちが高揚したところで、ふと高杉と視線を絡ませた。

余裕のない顔だったんだろう。
全ての感情を思い切り顔に出てしまうのが、昔から悪い癖だと自覚している。
高杉からはエロい顔と呟かれ、頬や鼻に唇を寄せてきた。




「ぁ……っ…ぁ……。」

「心配しなくとも、たっぷり満たしてやるよ。」

「んン……はぁ…ぅ。」

「俺以外、何も考えなくさせてな。」

「しん……すけぇ…。」

「今すぐ極楽に連れてってやる。」

唇が重なるか重ならないかのギリギリの距離。
そんな間近で口説かれ、服をゆっくり脱がされては、羞恥も何もない。
待ちきれない銀時は、服から腕を抜いて、再び高杉の首へ腕をまわして口付ける。
そして脚や尻尾を高杉の腰に絡ませて、早く早くとねだるように振る。




(ぁ…晋助の指…)

腰を振れば、高杉の指が敏感なところを掠める。
それが気持ち良くて、何度も腰をすり付けた。
それには高杉も気づき、愛液で濡れた陰核を指で摘まんだり捏ねたりする。

女の急所をこりこりと攻められる感触。
全身が悦楽に支配され、腰の骨髄から甘く痺れる感覚。
男の指に挟まれてはいたぶられる小さな肉粒に、銀時の脳内まで快感に犯されていた。




「ふ…ぁ……あぁん…あん…。」

「は……本当に好きだな、ここ。」

「んん……っ
そんなに、弄らないで…。」

「もっと弄ってほしいんだろ?」

「あぁん…っ」

「テメェでやる時は、もっと激しく触ってる癖に。」

「ぁああっ
そんなに、引っ掻いちゃ…。」

「自慰もこんな悦い顔してんのかよ、淫乱。」

「あぁあっ…そこ…だめぇっ」

陰核を刺激され続けては、さすがの銀時も腰砕けとなる。
爪で弾かれた瞬間に少しだけ愛液を放ってしまった。

刺激により勃起し始めた陰核の先端は、快感が強すぎるので自分でもしつこく弄ることはない。
高杉の体と布団に挟まれ弄られる体は、逃げ場もなくただひたすらに腰を擦り付けていた。




「あっ…あぁっ…あんっ」

ダメって言ってるのに。
敏感な先端だけを親指で撫でてくる。
たまに爪で引っ掛かれたら甲高い声が出ちゃって…。
キスも続けたい。
でももっと先っぽを…。

晋助の舌で…弄ってほしい。




「ぁ……し…すけぇ……。」

「…おねだりしてみろよ。」

「ン……し…すけの舌で…。
おれの…おれのを……なめて…。」

「舐めるだけか?」

「いっぱい…いかせて…っ」

「………。」

「気持ち良く、なりたい…っ」


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