タイヨウのせいにすればイイだけ
※銀♀、現代パロ注意
夏に海なんてベタすぎる。
しかし今しか行けないと考えると案外早く割り切れた。
最初は暑いダルいと言って反発したが、どうしてもと駄々をこねるので一緒に来た。
が、コイツは泳げない。
「んなに引っ付くな。」
「えー何?」
「ったく…カナヅチのくせに浮き輪を持ってこねェとはな。」
だが悪い気はしない。
それもこれも体が海に浸かっている状態で、Tシャツとショートパンツの格好をした銀時が高杉の首に腕をまわしてしがみついているからだ。
銀時が水着姿でないのは残念だが、見たければ夜に着替えさせて犯せばいい。
そんな邪念も沸々とこみ上げてくる。
海とは恐ろしいものだ。
(この俺に焦らしたァ…)
しかし今は海の中。
胸まで浸かっているし、魚などを観賞するシュノーケルの真っ最中。
周りには人もちらほらいるし、下手に理性は飛ばせない。
「なんかやらしーこと考えてるだろ。」
「期待してんのか?」
「んなわけ…ッあぶな!」
突然足下がガクンと落ちる。
驚いた銀時は、高杉の体に更に密着させた。
「ったく、」
濡れた体。
荒くなる息。
絡みつく足。
今の銀時の全てが理性を飛ばせようとしている。
無論、俺の息子は少し反応し始めている。
そんな時に銀時の柔らかい股が当たっているのだから、それはもう我慢できない。
今ここで入れてやりたいぐらいだ。
「怖ぇんなら早く出るぞ。」
「え…。」
「溺れたくねェだろ。」
「でも、さ。」
「何だ。」
「その…もうちょっと海に入ってたいっていうか、このままが楽っていうか…。」
「……………。」
「高杉と海に来られるなんて夢みたいだから…もう少しだけ。」
ね?と首を傾げる銀時に、俺の理性は見事にブッ飛んだ。
(俺の苦労も知らねェで)
何でコイツはこうなのだ。
ここまで誘われたら美味しく頂くしかない。
高杉は深呼吸を数回繰り返し、少しずつ顔を近付けた。
「銀時。」
「高杉…。」
艶のある声に意味を理解した銀時は、静かに目を閉じて高杉の唇を待った。
そして重なる柔らかい感触。
少し口を開ければ遠慮なく舌が入ってきたので、銀時もそれに合わせる。
「ん……ふ、」
必死に舌を絡ませてくる銀時が愛おしい。
少しぐらい前戯をやってもいいだろう、そう思った高杉が銀時のシャツの中に手を入れた。
すべるような肌にぴったりまとわり付くシャツ。
高杉は背骨をなぞって肩甲骨あたりを撫でる。
そして手を前にやって乳房をやんわりと…。
…………乳房?
「…テメェ、まさか。」
「ん…?」
「いや、まさかとは思うが。
水着はどうした。」
「持ってくるの忘れた。」
「……………は?」
いや、待て……………は??
「どういう事だ。」
「だって俺、水着とかセクシーなの持ってないし。
わざわざ買うのもアレだから持ってこなかった。」
「………………。」
「にしても着衣水泳って不自由なもんだよなー。
海水ベッタリで気持ち悪っ」
シャツの襟元を引っ張って中を確認する。
一方の高杉は返事をどうすればいいかわからず、しばらく硬直した。
(正真正銘の馬鹿かコイツ…)
海に行きたいと言って水着を忘れる。
なら下着をつけて着替えるべきだろう。
着衣水泳とはそういうものだ。
それなのに…。
頭を悩ます部分が多くありすぎて処理に時間がかかる。
しかし馬鹿だろうが確信犯だろうが俺の出方を伺っているのは間違いない。
故に決断する。
「おい、出るぞ。」
「えっ…でも、」
「その気にさせたテメェが悪い。」
「んだよそれ。」
「今は黙って俺に抱かれろ。」
理不尽だなと言いながら、満更でも無さそうな顔。
コイツにノセられたのは気に食わねェが、それもこれも夏だの海だの暑いのが悪い。
あとは、
タイヨウのせいにして笑うだけ
確信犯×確信犯の夏休み的な。
祝高誕(無理矢理)
15,08/10
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