華月と馬岱 0514

初めて出会った時のその笑顔が俺にとって忘れられない事だった。

「蜀へようこそ!」

今日から新たに蜀へ加わる事になった俺と若に合掌をし挨拶をしに来た一人の女の子。
その笑顔が俺にとってとても印象的で、俺も笑顔で合掌を返した。
(若とは睨み合っていたようだけど)

彼女は誰なんだろう、名前が知りたい。そう思った俺は来たばかりで道もわからない城内を歩き回ることにした。

「…といっても、そんな偶然会えるワケはないよねぇ」

むしろ会える確率の方が低い気がする、仕方ない諦めて一度部屋に帰ろうかと思い、来た道を振り返る。

「あ、」

いた。あの後ろ姿はあの子だ。

「ちょっと待って!」

彼女の肩に手を伸ばし移動を阻止する、振り返った彼女はいきなりの出来事に驚いていた。

「あ!貴方は確か馬岱、さん?」
「そうそう、馬岱だよ。ねぇ、君の名前が知りたいんだ」
「私?私は華月っていうよ」
「華月か…、ありがとね!」

華月、と彼女の名前を脳内で連呼する。何だか幸せな気持ちだ。

「君は確か…蜀の姫君だよね?」
「いや…、姫君とか言われてるけど実際全然そんなことないよ?なんか二つ名的になってるだけだし…」

うーん、と困ったような表情を見せる彼女からもやっぱり姫君なんだと理解させられる。

「…そうだな、じゃあお嬢って呼ばせてもらってもいい?」
「お嬢?」
「うん、お嬢」
「私は全然いいよ!あ、じゃあ私も岱ちゃんって呼びたい!」
「ははっ、何その可愛い呼び方!俺そんな呼び方されるのはじめてよー?」
「いいのいいの!岱ちゃんだね、岱ちゃん!」
「何かな、お嬢?」
「何でもないー」

楽しそうに笑みを浮かべる表情をみて、この笑顔が凄く好きなんだと思った。



その笑顔が眩しくて
(今思えば、一目惚れだったかもしれないね



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