馬華 0514

「…寝てやがる」

この現状に陥った原因は数刻前の出来事だ。
旨い酒が手に入ったという事で華月を誘って飲み明かすことにした
飲むこと数分、酒に弱かったらしい華月はそのまま寝てしまった。

そしてこの現状に至る。
しかも俺の膝を枕にしてだ。普通逆だろ、膝枕は俺が華月にしてもらうべきだろう…、そもそも俺の膝枕なんぞ気持ち良くはないと思うのだが。

そんな風に俺が想っている事に気付いていないんだろうな、と思いつつ華月の髪を撫でる。
気持ち良さそうに寝てやがる、…可愛いな。
酔いのせいか紅く染まった頬を見ていると何ともいえない気持ちが沸き上がってくるものだ。

…いや、寝込みを襲うなんて俺の心情に反するような事は出来るわけがないが、それにそんな事をしてまで華月を傷つけたくはない。だが、無意識と言うのは怖いものだ。

「…俺も男だぞ」

寝ているから聞こえるはずはないが、華月の耳元に顔を寄せ小さく呟いた。



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