華月と馬兄弟 0514

(創作三国志の馬岱)

「従兄上!また執務を途中で放棄して…!」
「す、すまん岱!今日は見逃してくれ、外せない用事があるんだ!」
「駄目です、従兄上の事ですから遠乗りに行く予定とかですよね?」
「何故わかった」
「従兄上の事ぐらい私はお見通しですから、では執務してもらいますからね?」
「…ぐっ、」
「あれ、馬超に岱ちゃん何してるの?」
「華月!いいところに来た、俺は行くからな!」
「あっ、従兄上…!逃がしましたか…」
「えっと…、もしかして絶妙なタイミングで来ちゃった感じかな…?」
「…残念ながら、いえ華月は悪くないですよ。従兄上を取り逃がした私の失態です」
「馬超の執務放棄っぷりも相変わらずだね」
「本当ですよ、その分私の執務が増えるというのに全く従兄上は…」
「…うん、待ってて岱ちゃん!今なら間に合うかもしれないし馬超連れ戻してくる!」
「えっ、そんなことを華月がしなくても私が」
「いいからいいから!岱ちゃんは待っててね?それじゃ、報酬は肉まんで!」
「華月!…行ってしまいました」

静寂を取り戻した廊下に背中を預け一息つく。
馬超の世話係、苦労人。よく言われることだ。
実際に従兄上には色々と苦労を掛けられるところもあるが、私にとってこの賑やかな毎日がとても心地よくて楽しく感じてしまうのは仕方ない事ですよね。

「…肉まん、用意しておきますか」

遠くで聞こえる笑い声に耳を傾けながら、小さく笑みを零した。



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