転生みきまと 0715
見慣れた姿に視線を取られる。ぼんやりと覚えていた前世の記憶らしいものの中で一つだけはっきりと残っていた事。あんなにも弟子入りだとか何だとかせがんできていた、この想いに自覚し始めてやっとと言う時にわたしの前に全く姿を見せなくなり詳細すら掴めなくなったあの愛しい後輩の、纏の姿をした奴に手を伸ばした。
「纏…っ!」
振り返ったそいつはまさに纏そのもので、違うといえば女子の制服を着ていることぐらい。纏だ、纏がいる。心臓が跳ねるような想いを顔に出さないように掴んでいた纏の腕を小さく握り締める。
「…誰ですか?」
纏の声で発された言葉はわたしに衝撃を与えるは容易いものだった。纏には、前世の記憶があの頃の記憶がきっとない、わたしの事も何もかも。
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