黒鷲少女と神聖 0513

「こんにちは、偉大なる神聖ローマ」

透き通るような声が風と共に耳に響いた、振り返ると銀髪の長い髪を風になびかせながら微笑む一人の少女がたっていた。

「お前は確か…」
「ケーニヒスベルクとして国家様により存在を与えられました、ニーナ・フェルステンベルクです」

そういえばあいつが嬉しそうに話していたのを思い出す、家族が増えたと。あの話は目の前にいるニーナの事を示すのだろう。

「ニーナか、よろしく頼む」
「こちらこそ、神聖ローマ」

握手を交わす、生まれたばかりの国家とはいえニーナは小さいと感じた、俺も人の事は言えないのだけどニーナのはまた違う感じがした。

「小さいんだな…、俺と変わらないぐらいか?」
「生まれた時よりかはまだ成長はしてるのですが…、これ以上大きくなるのは多分無理だと」

一瞬表情をかえたニーナに何か引っ掛かる。

「どうしてなんだ?」
「根拠はないですが…、いえただの勘ですよ。だから忘れてください」

忘れて、というならどうして寂しげに微笑むんだ、まるでこれから起こるであろう自らの運命を知っているかのように。



僕の終わり君の始まり
(君の運命はどうなるのか)



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タグ: 神聖


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