馬岱 1023

(創作三国志馬岱)

同じ馬岱である彼を通して従兄上と華月を見る。不思議なこと、私たちは別の存在で同じではないのに周りから見たら私たちは一人の馬岱であることは間違いない。外見も生き方も従兄上達との関わりも全て違っていたというのに、あの白い空間で彼と出会って以来、私達が生きてきた世界は一つになり、私と彼どちらかは存在しないことなってしまった。
正直、信じられない話。私が従兄上と共に生き華月に出会って蜀にお世話になっている馬岱とは違う世界で馬岱として彼が生きていたなんて。

まるで自分の世界と存在を否定されたような、そんな複雑な思い。従兄上にとっての私は、華月にとっての私はなんだったのか。だけどそれは彼も同じで彼からしても私に存在を奪われたような思いを表情にも態度にも出さないで隠し通している。誰にも察すられることなんてなく隠すのが上手い人、だけど私にはわかってしまうのは同じ馬岱という存在だからなのか、と少し思うところもある。

もういっそ投げ出してしまえば、私の存在はこの白い空間だけに止めておけば幸せなのかもしれない。私は今と同じように彼を通して従兄上や華月を見ることができたら、そうすれば彼も今まで通り。
なんて、

「…諦めの悪い癖、何時までたっても治りませんね」

思っても、思うだけで出来ない私。本当に厄介な性格だと自分ながら思うのです。



category:無双
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