転生たけあや 0125

自転車の二人乗り、荷台が私の特等席、なんてハチには言ってやらないけど。学校からの帰り道、ハチが漕ぐ自転車に揺られながら背中に寄りかかる。大きくて、悔しいけど男らしい。腰に腕を回してすがるように背中に顔を埋める。あったかい、ハチは太陽みたい。背中から伝わるハチの体温に安心する、そのままゆっくり目を閉じる、思い出す室町での記憶。ずっとこのままいたいなんてちっぽけな私の願いは叶わないんだろうけど、もう一度生まれ変わったこの世界でハチと一緒に過ごしたい、幸せに生きたい。

「ハチがいてくれれば何だっていいや…」
「何だよ今日はやけに素直だな、絢?」
「うるさい馬鹿ハチ」
「はいはい、照れ隠し照れ隠し」

その背中つねってやろうかとも思ったけど今日はやめておこう。今はこの背中に寄り添っていられるなら何もかもよくなる程。

「…ハチの馬鹿、好き」



category:落乱
タグ: たけあや


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