ひかせつ 0707
特に予定もなく光くんの部屋でだらだらと、というのもあれやけど二人で時間を共有してる時が一番好き。ベッドにもたれかかりながら刹那は雑誌を光くんはスマフォを弄ってる。お互い口を開く事はあんまりない、こつんと光くんの肩に頭をのせて見たら下から覗き込んで見えた頬を染めた光くんの顔、なんやろ幸せ。
「それ、見てもええ?」
「うん、ええよ」
雑誌を手渡すとぺらぺらと光くんの手がページをめくった、なんか興味あるもんでもあったんやろかとぼーっと光くんを眺めてたら光くんの右手が雑誌から離れた。
「っ、」
「え、どないしたん!」
慌てて身体を起こして光くんの右手をとる。長くて綺麗な指に一箇所、ぷつりと血が出ていた。
「ちょっと切れただけや、何もない」
舐めたら治る、その言葉が耳に届く頃には光くんの指を口に含んでいた。口の中に鉄の味が広がる。
「なっ!?刹那何して…、っ」
傷口を舌でなぞると光くんの顔が驚きから苦痛に歪む、小さな傷やけど痛いのは当たり前や。暫くして口を離し顔を上げるとむぎゅ、と音がしそうな勢いで頬を潰された、光くんの両手によって。
「いひゃいいひゃい!」
「んであんな事したん?!」
「や、やって舐めたら治るって光くん言うたやん…」
せやから、そう告げると光くんの顔は驚いたかと思えば口元を手で覆い大きな溜息をついた、あかんこと言った…?
「あかんかった…?」
「…あかんかった」
もしかして怒っとる?それとも飽きれとる?ごめんと告げようとした時にはぼふん、と背中がベッドに沈む感触。視界には天井と、光くん…あれ?
「あんなことされると抑えられるわけないやろ」
自信なさげに小さく呟いた光くんの顔には笑み、あかんとこをやらかした事に刹那自身が気付いた時にはもう手遅れ寸前。
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