くくつづ 0619

「ハチの馬鹿!もう知らない!」
「おま…っ、絢!待てって、ぶふっ!」

どうも、久々知兵助の双子の片割れ、久々知綴です。今日も朝から隣の部屋のはっちゃんとあーやが痴話喧嘩をしている声が聞こえてきます。状況からしてはっちゃんがあーやに枕を投げられたんだろうけど寝起きの目覚まし代わりにしては大きすぎるというか、なんというか。朝っぱらから喧嘩する程元気なんだろうけど。
むくりと身体を起こして伸びをした後、僕よりはやく起きていたものの低血圧のために座り込んだまま隣で回線きれてる兵助の背後にまわり日課であるお互い髪結いを始めます。その間も聞こえてくる痴話喧嘩。朝から賑やかだねぇ。

「本当に仲良しだよねー」「…………」

片割れの反応はまだなし。同じ黒髪をやわやわと弄びながらいつも通りのポニテ仕様にしたところ、ようやく兵助の回線が繋がりだしたよう。ぼーっとした表情のままこっちを向く兵助、寝起きも素敵だよ。

「……つづる?」
「おはよ、へーすけ」
「……はよ」

眠そうに目を擦りながら小さく欠伸をする姿がまたなんとも可愛いっていうか、男の子なのに。兵助に言ったら怒られそうだから言わないけどね。首もとに腕を回してぼんやりモードの兵助に抱きつく。肌から伝わる体温が暖かくて起きたばかりなのに眠くなりそうだ。

「兵助ー……」
「馬鹿、寝るなよ」
「だって」
「だっても何もないだろ」

髪、結うから座れ。その声に腕をほどき兵助に背中を預ける形で座り込むと僕より大きな手が優しく髪を撫でる。
僕の一日が始まる。



category:落乱
タグ: くくつづ


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