エイリア組 0513
お日さま園のソファーの上にて行儀正しく待機をしている二人組がそこにいた。
基山ヒロトと設楽朱鷺、彼らは今日バレンタインデーに想い人である淋道奏と八神玲名からチョコを貰える事が待ち遠しくて仕方ないのだ、おかげでソファーの上だというのに二人共正座をしている。
「奏からのチョコ、奏からのチョコ…」
「玲名からのチョコ、玲名からのチョコ…」
この見事なシンクロっぷりともいえるヒロトと朱鷺の楽しみようである、同じような事を呟いている時に扉が開き、ラッピングされた箱を持っている奏と玲名が表れた。
「奏!」
「玲名!」
声を揃えて自分達の名前を呼ぶ二人に驚きつつも、恥ずかしいのか照れ臭そうな表情を浮かべた奏と玲名はチョコを差し出した。
「…はい、ヒロト」
「…朱鷺」
二人はソファーの上から飛び降りがっしりとその箱を握った。
「ありがとう、奏…!俺、凄く嬉しいよ…!」
「玲名からチョコを貰えるなんて、俺幸せすぎて…!ありがとう玲名!」
渡された箱を大事そうに持つ二人の姿を見てさらに奏と玲名は頬を赤く染め、お互いに顔を見合わせて恥ずかしそうに笑みを零し「まるで似た者同士だな」と玲名は小さく呟いた。
Happy Valentine's Day(今日だけは素直になってみたい)
category:稲妻
タグ:
エイリア