みどアン 0513

前方に緑川リュウジを発見したアンジェリカ・バルチナスは、緑川のポニーテールのくるん、となっているところを引っ張った。
これはアンジェリカが緑川を呼び止めるときに使う癖となっており、引っ張られた事に気が付いた緑川は振り返る。

「どうかしたの、アンジェ」
「リュウジさんにチョコを渡そうと思いまして」

ずいっ、と差し出された箱に一瞬きょとんとした表情を浮かべた緑川だが直ぐに笑顔を浮かべアンジェリカの髪を優しく撫でた。

「ありがとう、俺なんかが貰っていいの?」
「アンジェはリュウジさんに貰ってほしいのです」
「それじゃあ、遠慮なく…」

差し出された箱を緑川は嬉しそうに受け取る、まさかアンジェリカからチョコを貰えるなんて思ってもいなかったので自然て笑みが零れる。

「その、リュウジさん」
「何?」
「頭、撫でられるのは嬉しいのですけど…、何だか子供扱いみたい、です」

少しむくれたように下をむくアンジェリカの姿が可愛くて、こんなアンジェリカの姿を見れるのは自分だけなのかもしれない、と思うと嬉しくてたまらなかった。



Happy Valentine's Day
(もしかして、特別なのかな)



category:稲妻
タグ: みどアン


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