ミスルル 0513

(高校生パロ)

「ん」
「え?」

目の前に差し出された綺麗にラッピングされた小さな箱。

「やる」
「は?」

よく考えるんだ。
今日は何の日?
学内の女子から大量にチョコレートを貰った、バレンタインで間違いない。目の前にいるルルによって差し出された一つの小さな箱。

これは、もしかして。いやそんなはずはない。
だってあのルルが、あのルルが俺にチョコをくれるだって?
嘘だ、何かの冗談に決まっている

「いらねーなら別にいいけど」
「まっ…!」

引っ込めようとしていたルルの手を咄嗟に握り締めた自分がいた。

「…別に余り物だし、ミストレいっぱいチョコもらってんだろ?無理してオレの何か貰わなくても」
「…っ、くだ、さい」
「…腹壊してオレに文句言われたってきかねーからな」
「全く問題ないね」
「…変なミストレ」

握り締めていたルルの腕を離すと俺の両手にチョコの箱が置かれる。
何だろう、凄く嬉しい。
他の女子から貰ったチョコも嬉しいことに変わりはない、けどルルから渡されたチョコ一つでこんなにも気持ちが高ぶるなんて今日の俺はどうにかしているに違いない。



Happy Valentine's Day
(どうしてなのかわからないけど、嬉しい)



category:稲妻
タグ: ミスルル


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