帝国兄と普 0513
不安定な状態を引きずったまま、数日がたった。ルイには迷惑をかけたくないから表にはださないようにはしているものの、辛いといえばやはり辛い。
溜息をついて廊下の角を曲がると一番会いたくない奴に出会ってしまった、全くタイミングが悪い。
「…ギルベルト」
「よぉ、最近イライラしてるみたいだな」
あぁ、ムカつく。俺がイライラしている原因が自分だとわかって、わざと言っているのがわかる
「っ、おまえが!」
辞書を持っていた右手を振り上げるて投げ付けてやろうとしたら、手首を捕まれた。
「離せよ」
「離したらお前、俺に辞書投げ付けてくるだろ」
「投げ付けるためにやってんだよ」
「結構痛いんだからな、あれ!いい加減投げ付けるのやめろ!」
「嫌だ、角で狙ってないだけ良心的だろ」
「お前なぁ…」
睨み付けるような形でギルベルトを見ると、切れ長の紅い目と視線があった。
「いい加減認めろよ」
「…嫌だ」
「昔から言ってるだろ、俺はルイが好きだって。兄であるお前にも譲る気はねぇ」
聞きたくない、お前の口からルイの名前を。
「…っ、」
ギルベルトに捕まれていた右手を振り払い、左手でギルベルトに殴りかかった。
「いっ、レオ!」
「うるさいっ!」
俺は何がしたいんだろう
わからないんだ、自分の感情が
単なる僕の自己満足(俺はどうしたいんだ?)
category:うちのこ
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