日常崩壊寸前



味噌がない。もう一度確認する、何度見ても味噌がない。何時も保管している場所に味噌そのものが存在しない。これはもう盗まれていったと言っても過言では無いのか。手際良く切り揃えられ、残すところ鍋に放り込まれるだけといった具の数々がまな板の上で待っているというのに。
此処まで来て味噌汁を仕上げる事が出来ないとは思ってもいなかった。果たしてどうしたものかと頭を捻らせる。
別に、味噌汁に仕上げなくても、アレンジは今からでも出来ると料理の腕に過信しているが。毎朝味噌汁を作らせて欲しいと彼女に告げた翌日なんだ、勘弁して欲しい。
ただ、手作り味噌汁一つで、花を咲かせたように喜ぶ顔が見たいだけなんだ。
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