痛いの痛いの飛んでいけ

正直、そこまで怖いものがあるとは思っていなかった。雷鳴がなる度に肩を震わせる小さな身体は、より一層小さく見える。すっかり怯えてしまって泣き出しそうにも見える表情に、思わず手が伸びる。柔らかな髪をゆっくりと撫でると、頑なに閉じられてた瞳が少しずつ開いてゆく。大丈夫、大丈夫。
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