迷子のお知らせ

柄にも無い事をするんじゃない、と。いつもと変わらず宅配ピザにコーラを添えてゲーム三昧をすれば良いものの。クリスマスという代名詞につけ込まれ、立場上のプライドがそうさせたのか。気が付けば鈴音の手を取り部屋を出て、街中の人混みの中。案の定、慣れきってない行動、流され離された距離。繋いでなかった手を見て、不甲斐なさに溜息が出る。至は待ってて、と電話越しに念を押された声が脳内再生される。迷子を迎えに行かず、待つ事がこんなにも落ち着かないとは。
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