すれ違いは唐突に、
言い出したのはいいもののどうなるかと思っていた水泳部への入部も江の頼みもあってかあっさりと受理され晴れて私は水泳部の一員となった、江と同じマネージャーとして。真琴や渚と違い全くもって初対面となる眼鏡の後輩、怜も口を開けばイメージとは違う面白さを持ち合わせていた。纏まりのある様に見えてバラバラの個性派集団になりつつある水泳部、その中で未だ一度小学生以来から顔を合わせていない人が一人。
七瀬遙、凛が思い詰めた様に引きずっている原因は彼にあると何と無くだが察することは出来る。それもあってか会ったとしても何か聞かれるかどうかと考えていたらタイミング合わずの結果だ。
「あ」
「……」
そういう事を考えている時に限って出会ってしまうんだ、確かに1組に向かっている最中だったが真琴がいない所で会うのは少し気まずさを感じる。しかしここで切り出さねば。
「久しぶり…になるな、遙」
「あぁ」
「私も水泳部に入ったんだ」
「そうか」
…会話がもたん!
果たしてどうしたものか、凛と違って反応が薄いというか興味すらないということか!?無言の空間は大層耐え難い。
「澪、凛には会ったか」
そして振られる凛の話題、会うことには会ったがいいのだろうか。凛と同じで遙の中でも凛という単語は出さない方がいいのかも知れないと思ってはいたが。
「まぁ、一応は…」
「わかった」
特にこれと言って聞かれるか事もなく、遙はそのまま立ち去っていった。彼は一体何を聞きたかったのか、また一つ悩まされる原因が出来てしまった。
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