黒狼再び



アパートに着くと、タバコを吸いながら、私の部屋に寄りかかる黒髪の狼さん。


『また、怪我でもしたんですか?』
「久しぶりだな」


会話にならない……
血の匂いもしないし、怪我はしていないようだが、何の用だろう。


「入れてくれ」
『ハァ……どうぞ』


部屋をくまなくチェックしてから、ソファに座り、ホッとする彼……


『盗聴器は有りませんよ』
「!頭が切れるんだな」


意外そうに呟く彼にノンシュガーのブラックコーヒーを渡す。
私は、ココアを飲み、観察する。


『で、黒髪の狼さんのお名前は?』
「諸星……イヤ、赤井 秀一だお嬢さんは」
『阿部 きなこですよ』
「ほー……日本の警察大学校のマドンナか」
『…他人が付けた仇名までは知りませんよ』


そう興味すら抱かない……
容姿だけで判断されるのは癪だ。


『で?何かご用ですか?』
「今日は、挨拶代わりさ……」


挨拶代わり?
まさか、また来る気じゃないでしょうね……嫌な予感……


『また、来るつもりですか?』
「ああ……今の件が終わり次第来るとするよ……その時は、是非、口説かせてくれ」


そう言って出て行った彼に絶句した。


『赤井 秀一……ね』


アメリカの親友が、FBIには切り札が居るのよと言っていた……
まさか、彼が?


『ジョディ?』
ーーHi!きなこどうしたの?ーー
『FBIに赤井 秀一って居る?』
ーーこないだ話した切り札よ?どうしてシュウの事知ってるの?ーー
『戦線布告して行ったのよ……次は、口説くって』
ーーすっごい!シュウは、冷めてたのにーー




戦線布告は、唐突に


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