「急にごめん。でも俺本気だから」



そう言って改札を通り抜けていった赤葦くんを見送り、わたしは呆然とそこに立ち尽くしていた。

会社帰りや学校帰りの人たちが、慌ただしく迷惑そうにわたしを避けて歩いている。


・・・なんて、言われたの?
いま、すき、って?


赤葦くんが落としていった爆弾はあまりにも大きく、わたしはぐるぐると脳をフル回転させてその意味を探した。

−−見つかるわけが、ない。

その意味の答えは言った本人しか知らないのだから。あとはわたしが勝手に解釈して、こうゆうものだと決めつけるしかない。

・・・決めつけたところで、それがもし違っていたら?ただの勘違いだったら?

わたし、どこでも赤葦くんの顔、見れなくなっちゃうよ。名前を聞くのも話題を聞くのも、できなくなるに決まってる。

まだドキドキしてる心臓を押さえて息を吐くと、真っ白な吐息がふんわりと現れて消えていった。

今しがた落ちたことに気づいた恋が急ピッチで大きくなっていくなんて、わたしはどうしたらいいんだろう。


ため息まで白い

(どうしよう、)
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