四年ぶりに再会して、そのままお互いの存在を確かめるように身体を重ねた。彼女と口付けるたびに、ああ、帰ってきたんだと、今日で何度目になるか分からない実感が溢れて心に染み渡る。深いキスを終えて、気怠い身体をベッドに沈めながらノエルを抱きしめた。短くなった髪を撫でながら、その久しぶりの感触を楽しむ。「大丈夫?」と、腕の中で荒い息を整えようとしていたノエルに尋ねれば、「…じゃない」と一言。…ごめん。
暫くそうしていると、大分息を整えたノエルが冷たい掌でアレルヤの腕に触れる。どうかした?とアレルヤが視線を彼女へと移せば、ノエルがじっと彼を見上げた。
「アレルヤ、筋肉落ちた?」
予想外のその一言に、アレルヤは瞠目する。そして苦笑しながら、多分と曖昧に答えた。昔はそれなりにハードなトレーニングを積んで身体を鍛えていた。それはひとえにガンダムマイスターという役割を果たすために、自分に必要だと思うことをしていただけ。ただ、この四年はその時とは全く違う、かけ離れた環境に身を置いていたため、トレーニングどころか、身動きも自由に取れずにいた。だからまあ筋肉が落ちるのも当たり前といえば当たり前。
「でもまた鍛えるから元に戻ると思うよ。今までとは違う。」
「…うん、そうだね」
微笑を浮かべたノエルをもう一度抱きしめて胸の中に仕舞い込む。肌と肌が触れあう感触が懐かしくもあり、くすぐったい。それを楽しみながら彼女の身体を一層抱きこんだ。そしてアレルヤも彼女を抱きながらずっと思っていたことを口にした。
「ノエルは身体が丸くなったよね。」
「…それって、太った・てこと?」
「違う違う!女性として身体に丸みが出てきたって言うのかな?大人になったなぁって」
ショックを受けたような表情をしたノエルに慌ててその言葉の真意を伝える。それは帰ってきて一番はじめに彼女を抱きしめたときから思っていた。四年前はノエルはまだ19才。当時でも十分大人びていたけれど、まだ成人もしていなかった。今の彼女はもう二十歳を過ぎた、立派な“大人”で。髪型とか、ほんの少しだけ顔つきが大人びたとか。彼女を抱いてそれだけじゃなかった・てことがよく分かった。
「そんなことばっかり考えたの?アレルヤの変態」
「それは心外だな、僕は思ったままを口にしただけなのに」
「思ったままって!」
「ならもっと詳しく言ってもいいんだよ?」
胸が成長したとか・と言いかけたところでノエルに口を塞がれる。それ以上言わないで!と赤面して必死に止めてくるノエルに、アレルヤは目を細めて笑う。ああ、こういうところは変わっていない。もしかして、四年前より僕に対して厳しくなったかも。それはそれで新鮮だし、自分に気を遣わない自然体のノエルでいてくれることが、他の何よりも嬉しかった。
END
(20080713)