爆豪くんと
※大人設定
爆豪→プロヒーロー
なまえ→会社勤めのOL
『今日仕事早く終わるから職場まで迎えに行く』
爆豪は仕事の合間、一息着いたところで恋人に連絡をいれた。
特に大きな問題も今日は起きそうにないから早めに事務所を出よう。
そんなことを考えていると了承の返信が届いた。
2人は現在、同棲をしている。
なまえが雄英高校を卒業するまでの数ヶ月学校の寮に住んでいても
今後もそのまま住むかもしれない迷って残していたアパートをやっぱり卒業と共に心機一転引き払おうとしたところ
爆豪が、自分が働くまでこのまま我慢して欲しいと頼み込んだ。
なまえにはその理由がよく分からなかったけれど
特に不便はなかったのでそのまま数年間はこれまで育ってきたアパートで過ごし、
爆豪がプロヒーローとして、独立したタイミングで
爆豪はなまえに
これからは自分の新居で一緒に暮らして欲しい。と告げた。
そして爆豪の名義で契約した今のマンションにこうして二人で生活している。
しかし意外とヒーロー業をしていると不規則な生活なことが多く一緒に過ごせる時間は少ない。
あの時、思い切って同棲を提案して正解だったと爆豪は心から思っている。
なまえの職場の定時の時間に合わせて愛車を走らせ、職場近くのパーキングに停める。
入口付近まで来ると、彼女はもう待っていて、爆豪に気がつくと嬉しそうに走り出す。
「勝己くん!」
「おい、急に走んじゃねえコケるぞ」
大人になったなまえは元から整った容姿が更に垢抜け、綺麗になり
その姿は誰もが目を見張る。
その上所謂コンサバ系のファッションを好む彼女。
男ウケしかしない彼女が心配で可愛いだの似合ってるだの誉める余裕が全くない。
職場の同僚がなまえに変な気を起こさないか気が気でなかったが、
そんな心配をよそに爆豪から誕生日に貰った指輪を薬指にキラリと輝かせる彼女は今も昔も
彼のことが大好きで仕方なかった。
それでもまあ、オシャレはしたいらしい。
今日もばっちり赤文字系のブランドでコーディネートをしているなまえの足元は、
甘くなり過ぎないように、と合わせた10センチ以上高さがあるピンヒール。
それをものともせずに走ってくるので転ぶんじゃないかと不安になったが、あっという間に2人の距離がなくなる。
「迎えに来てくれてありがと勝己くん」
「んなことよりそんな底の尖った靴で走ったらあぶねーだろ」
「いつも履いてるし平気だよ?」
自然と手を繋ぎ歩くはじめるその姿は誰が見ても美男美女カップル。
ヒーローという職業柄、恋愛ネタを探られることは多々あり、幾度か週刊誌にも載ったりすることもあったが
割り切ってしまえばなんてことは無い。
その中で必ずプロヒーロー爆豪勝己の隣を歩く謎の美女と見出しに掲載されるのもなまえは慣れてしまった。
停めていた駐車場に着き、車に乗り込む。
「どっか寄るとこあっか?」
「んーん、家にご飯の材料もたくさんあるし」
そう言えばこの前買った新しいワイン後でおろそうかなあ、と呟くなまえ。
酒は好きな割に強くないなまえは外では絶対に酒を飲まない。
その分、家では割と気にせず好きなものを飲み、そのまま潰れてしまうことが多い。
家で酔う分には問題はないけれど
毎度次の日二日酔いで絶不調のなまえを見ている爆豪は事前に軽く注意をする。
「あんま飲みすぎんじゃねーぞ」
「はーい」
しばらく他愛ない話をいると2人が暮らす高層マンションに着いた。
駐車場に車を置き
地下から部屋に続くエレベーターがあるエレベーターホールまで歩く
カツカツと靴音をたて隣を歩く彼女からはほのかに自分と同じ柔軟剤の香りがする。
そう言えば昔、匂いがきついから香水は苦手と言っていた。
「…」
そんななまえを見ていたら
普段と何か特段変わったことはないけれど変わったことがないからこそ
彼女が隣にいるのが当たり前になった今がとてもかけがえのない大切ことに思える。
爆豪が今そんなことにを思っているとは露知らず、玄関の鍵を開け
「ただいまー!」と言うなまえ。
一緒に帰ってきたのだからただいまもおかえりもない気がするけどまあいいか。
「勝己くん、お風呂入ってる間にご飯つくる…ね?」
少しいつもと違う様子の爆豪に気づいたなまえを思わず抱きしめた。
「……。いつもおつかれさま勝己くん」
彼女は抱きしめられながらもぽんぽんと数回爆豪の頭を撫でる。
「ガキ扱いすんな」
「してないしてない。毎日ヒーローとしてたくさん頑張ってる勝己くんを労ってます」
ふわりと微笑むなまえに愛しさばかりが募り、
ここ最近、ずっと言おうと思っていたことを今言おうと決意した。
自分の腕の中にいたなまえを一度離し
目を合わせる。
「なまえ」
「?なぁに?」
「俺ら、そろそろ結婚しねぇか」
今このタイミングで言われるとは思っていなかったようで
小さく息をのむなまえ。それでも
「…っはい…!よろしくお願いします…!」
と答えると
「〜〜勝己くん大好きっ!」
思わずぎゅっと爆豪の腕にしがみついた。
「私、勝己くんのお嫁さんになれるの?!ほんとに?夢じゃない?」
「だからそーいってんだろ!!」
照れ隠しなのかきゅっとなまえの鼻を摘む爆豪。
「うぅ〜夢じゃない、やったぁ、嬉しい…」
こうしていつも通りの日常が、2人だけの特別な日に変わった瞬間。
数日後、ニュースは2人の結婚の話題でもちきりとなった。
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