ROOM 404 ― 恋愛禁止の家で、秘密と恋が始まる ―
Episode42
『言葉より近く』
― 言葉にしなくても伝わるものがある。―
Day:Sunday(共同生活42日目)
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Scene5
『眠る前』
Sunday|23:30 PM
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404 HOUSE。
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夜。
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リビングの明かりが一つ、また一つと消えていく。
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さっきまで響いていた笑い声も、
今は静かな余韻だけを残していた。
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廊下には、
足音だけが小さく響く。
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誰もが、
今日という一日を胸にしまいながら、
それぞれの部屋へ戻っていく。
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ミンギュの部屋
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ベッドに腰掛ける。
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机の上には、
書き終えた404 Diary。
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封筒へ入れる前に、
もう一度だけ開いた。
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『自然に笑ってくれた時。』
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短い一文。
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それだけなのに、
何度読んでも、
今日のキッチンが思い浮かぶ。
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「これ切っとくね。」
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照れながら笑った顔。
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「うん。やっと慣れた。」
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その声。
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「……。」
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ミンギュは小さく笑う。
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「ちゃんと笑ってたな。」
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その笑顔を思い出すだけで、
胸の奥が少しだけ温かくなった。
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Diaryを静かに閉じる。
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チアキの部屋
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ベッドの上。
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制服ではなく、
楽な部屋着。
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窓を少しだけ開ける。
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夜風が、
ゆっくり部屋へ入ってくる。
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チアキは、
書き終えたDiaryを開いた。
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『そのままでいいって思えた時。』
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その言葉を見つめる。
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今日は、
自然に笑えた。
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自然に頼れた。
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自然に、
「ありがとう。」
と言えた。
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少し前なら、
全部遠慮していたこと。
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「……不思議。」
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小さく呟く。
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誰にも聞こえない声。
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それでも、
胸の中は穏やかだった。
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ウォヌの部屋
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本を閉じる。
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Diaryを読み返す。
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『何も話さなくても落ち着ける時間。』
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たった一行。
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でも、
それ以上書く必要はなかった。
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今日、
公園で流れた静かな時間。
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あの沈黙が、
すべてだった。
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ウォヌは静かに封筒へ入れる。
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スングァン
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ベッドへ寝転びながら、
返事をもう一度読む。
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送り主は分からない。
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でも、
その言葉に、
少しだけ救われた気がした。
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「……いい言葉だな。」
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誰に向けられたものかは分からない。
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それでも、
今の自分にも届いていた。
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それぞれの部屋
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スンチョル。
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ジョンハン。
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スニョン。
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ソヨン。
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ユナ。
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チェリン。
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ジウォン。
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全員が、
書き終えたDiaryを、
もう一度だけ読み返していた。
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送り主は分からない。
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それでも、
誰かが自分を思って書いた言葉。
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その事実だけで、
少しだけ心が温かくなる。
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深夜
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404 HOUSEは、
静かな眠りへ向かう。
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誰も、
今日書いた言葉の送り先を知らない。
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でも。
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その言葉は、
確かに誰かの心へ届いていた。
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言葉は短くても。
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想いは、
昨日より少しだけ近くなっていた。
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【STAFF NOTE】
送り主は分からない。
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だからこそ、
言葉だけがまっすぐ心へ届く。
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誰かを思って書いた一文は、
読む人によって意味を変える。
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共同生活42日目。
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言葉にできない気持ちは、
今日も静かに、
Diaryの中へ残されていった。
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次回 Scene6【UNSEEN】
スタッフ日誌。
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「恋愛は禁止。」
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「それでも、人は誰かに安心を求めてしまう。」
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共同生活42日目。
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まだ誰も、
自分の気持ちに名前をつけられない。
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