「夏乃、夏乃!」と拝殿前にいる私の後ろから名前を呼ぶ聞きなれた声。小さなため息とともに合わせていた手を下ろし、私はその声のするほうへと振り向いた。



「朝っぱらから神様が何やってんですか、もう…」

「なにおう?金は大事だぞ?」

「んなことわかってますってんですよスサノオ様」

「様なんて余所余所しいぞ夏乃ー!あと敬語ー!!」

「おおう…」


まだ寒さの残る早朝の境内のど真ん中で、古代人の格好をした男性が笑う。



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