*花礫くんが変態ぽい。何だかんだ言いつつ夢主のこと大好きです。そんな花礫くんもイイ!と笑って許せるお嬢様はどぞ。



@朝チュン
「……ん。あ、さ……?」
「……」
「え、花礫く……、!」(そうだ、そういえば私達昨日……! あああついうっかりしてた。しかも服着てないし! 花礫くんが起きる前に着替えないと……あれ、見当たらない!)
「……」
(なんだか腰いた……って私の馬鹿! 何でいま最中のこと思い出しちゃうの! ああでも花礫くんかっこよかったな……っっいや違うから! 今は悠長に考えてる場合じゃないでしょしっかりしろ私!!)
「……」(……ぶっ、青くなったり赤くなったりおもしれー)
(にしても、ほんと綺麗な顔だなぁ)
「……」
(……キスしてもばれないかな)
「……?」
「(ちゅっ)」
「! ……おい、人の寝込み襲うとかイイ趣味してんじゃねーか」
「っひい! が、花礫くんいつの間に起きてたの!?」
「お前が起きる前から。……で、なに。朝っぱらから欲情でもしたわけ?」
「違います。ただ、その……」
「ああ、昨日の思い出したとか」
「〜〜っ」
「……カオ真っ赤、タコみてー」
「誰のせいだと!」
「俺しかいねえだろバーカ。──んじゃ、とりあえず」
「っ?」
「いくら寝起きだったとはいえ、お前若干忘れてたっぽいし? 昨日の再現、やるか」
「……い、いやいやいや冗談ですよね!? もう朝だよ!?」
「だから?」
「羊が起こしに……!!」
「名前、」
「ぅ、」
(……この声には、抗えない)


@問答無用で
「(見えてた首の痕はストールとチョーカーで隠したけど、申し訳程度にしかなってない気がする……いやでもまさか余程察しの良い人じゃなきゃ気付かれないよね大丈夫だよね。ああもう花礫くんの馬鹿……!!)」
「あら名前、見付けたわ」
「わあ早速二、三番目くらいに厄介な人と出会しちゃった!!!」
「ちょっと何よその言い種、どうせまた一人で悶々としてるだろうから人がせっかく来てあげたっていうのに。で、どうだったの?」
「……な、なにが?」
「隠したって無駄。初体験よ初体験! ようやく花礫とヤっ……」
「わあああああ姐さん!! こんなとこで身も蓋もない言い方はやめてえええええ」
「ったく、焦れったいわね……あたしの部屋に来なさい! たぁっぷり詳しい話聞かせてもらうわよ!」
「ひいい勘弁してください!!」


@連行されました
「……まさか流石のあたしも予想外だわ。なにそのゾッとするほど夥しい数のキスマーク」
「うっうっ姐さん酷い……部屋に着くなりいきなり服を剥ぐなんて……」
「いつまでも抵抗して往生際の悪いあんたがいけないのよ。っていうかもしかして一晩中ヤってたわけ?」
「……」
「……黙りこむってことはビンゴね。溜まりに溜まってたものが爆発するとこうなるのか……いやさては敢えて数週間くらい前から抜かずに溜めてたのかしらね」
「これなんて羞恥プレイですか!?」
「愛されてるようで結構な事じゃない」
「……そ、りゃ、嬉しくない訳じゃないよ。大好きな人と繋がれて、つまりは念願叶ったりなわけだし。だけど、〜〜〜あーっもう! なんていうか! 気恥ずかしい!!」
「何を今さら」
「どうしよう姐さん! 私次に花礫くんと顔合わせる時どんな顔してれば良い!?」
「平然としてればイイじゃない。別に何か悪いことしたって訳じゃあないんだから」
「それはそうだけど……ううう、」
「(……ま、どんな顔してたって暫くは毎日美味しく戴かれるんでしょうけど)……なんか突然腹が立ってきたわ」
「なんで!?」


@男共の熾烈な争い
「……ちょっと、花礫君がやけに上機嫌ぽくて腹が立つんだけど。與儀君、何とかしてきてくれない?」
「えええ俺がっ!? い、いやでも不機嫌よりは良いんじゃないかなーなんて……」
「ちっ」
「(舌打ちされた!)」
「……ああ、そういえば名前がさっきそこで痛そうに腰摩って歩いてたなー。あまりにも酷そうだったから僕が揉んでマッサージしてあげたら大分マシになったみたいだけど」
「……あぁ?」
「え、名前ならさっき姐さんと……」
「與儀君?」
「ひいっ、なにも言ってないよ!」
「オイ喰、何が言いたいんだよ」
「別に? 名前との初夜はそんなにヨかったのかなって思っただけだよ」
「……なんだ、お前まだ名前のこと諦めてなかったのか。ハッ、残念だったな。あいつが選んだのは俺だし? あいつは俺にベタ惚れだから? それはこれから先天と地がひっくり返ろうが何しようが覆ることはねーから。大人しく涙で枕濡らしてな!」
「ベタ惚れなのは花礫くんもじゃ……」
「なんか言ったか」
「何も言ってないです」
「そういう花礫君こそ、いつまでも名前が自分を見てくれてるだなんて痛々しい自惚れも大概にしたら? 忘れたの? あの子は確かに一途ではあるけど惚れっぽい性格してるんだよ。僕なら名前が好きなタイプも仕種も癖もよーく分かってるからね。本気になれば落とすことくらい造作もないんだよ?」
「勝手にほざいてろ。あいつは俺以外眼中になんかねえっつの」
「どうだか。我儘な花礫君に愛想尽かして僕のところに来るのも時間の問題じゃない?」
「……」
「……」
「……ひっ、平門さーん! 平門さん助けてえええええ!!」


@目標を捕捉!直ちに確保!
「……う、あ。花礫くん……」
「……おい、なに後退ってんだよ」
「え!? いやぁ……その……」
「……」
「わあああ駄目! それ以上寄っちゃ駄目!!」
「なんで」
「だからっ、その、〜〜恥ずかしいの!」
「昨日どころか今日の朝だって恥ずかしいコトしたのに?」
「!!」
「……お前な。覚えとけよ、そんな顔しながらそんなこと言われたって男煽る材料にしかなんねぇから。っつーことで(ヒョイ)」
「ちょっ、またそうやって軽々と! ほんと駄目だってばああああ」
「何も見えねー聞こえねー。誰彼構わず尻尾振る聞き分けのねえ犬にはちゃんと叩き込んでおかねーと……なぁ?」
「私犬なの!? って、人の話きいてー!」
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