@アタックいち!
「──あ、喰くん!」
「…ああうん、どうしたの名前」
「えへへー見つけたから呼んでみただけ。なにしてたの?」
「はぁ、またそんなくだらない理由で…何って見て分からない? データの整理してたんだよ」
「へ、こんなところで?」
「さっきまでツクモちゃんと此処で話してたからね。部屋に戻るのも面倒だし、一旦キリの良いところまで片付けようかと思ってやってたら君が来たわけ」
「なるほど、運命ですね!」
「いや意味分かんないから」
「私が喰くんに会いたいなーって思ってた時に会えたから! 神様がきっと会わせてくれたんだねっ」
「ハイハイ、好きに言ってなよ。僕はもう部屋に戻るから」
「面倒だったんじゃ?」
「君の相手するよりマシ」
「そか…(しゅん)」
「…(判りやすいなぁ)」


@アタックに!
「喰くん喰くん! 今度のお休み私とデートしてくれませんか!」
「名前と出掛けるくらいなら僕一人で出掛けた方が気が楽だし却下」
「そそそそんなこと言わないで! 一回だけお願いします!!」
「この前もそう言ってたじゃないか。挙句せっかく買い物に付き合ってあげれば迷子になって、結局お互いに夕方まで別行動で意味なかったし。まあ僕はそのお陰で有意義な時間を過ごせたけど」
「う…今度は絶対はぐれません!」
「口だけならなんとでも言えるよね。とにかく、僕はパス。名前と過ごすくらいなら、最初からツクモちゃん誘うから」
「…」


@傷心なう
「もう心がぽっきり折れそうです…」
「だからって何で毎回俺んとこ来るんだよ」
「だって與儀いま居ないし、平門さんやイヴァ姐さんは仕事忙しそうだし…ツクモには、こんなこと話せないし。もれなく消去法で花礫くんになりました」
「ふざけんな帰れ」
「そんな素っ気なく門前払いしないで少しは話聞いてよぅ!」
「毎度毎度似たような内容でこっちも飽き飽きしてんだよ! くだらねーノロケなら他所でやれ」
「惚気!? これのどこが!?」
「おま…っまさか気付いてないわけ?」
「? なにを?」
「(ああ…こいつ正真正銘の馬鹿だわ…)」


@やきもき
「(───ああもうイライラするなぁ。それもこれも名前のせいだ。なんか最近僕のところに来ないなと思ったら花礫君と仲良くやってたってワケか。…かなり気に食わない、君が好きなのは僕だろ? 他の男に尻尾なんか振っちゃって、そうやって笑って。ああつまらない面白くない)…ねえちょっと、」
「え、ぁ。喰くんごめんね、私これから花礫くんの買い物に付き合う約束してて急いでるから! それじゃあ!」
「ハ? ちょ、名前…!」
(…っなんなんだよ、あいつ!!)


@押してダメなら引いてみろ作戦
「で、どうなんだよ効果の程は」
「うーん…あんまり見込みないなあ。やっぱり私なんて眼中にないのかな…」
「…んなことねぇと思うけど」
「はは、ありがと花礫くん。…でも、そろそろ潮時かなー…」
「らしくねぇの。いつもの野次馬根性はどこいったんだよ」
「どこいっちゃったんだろうね。…私も、そんな強いわけじゃないから。いつまでも振り向かない背中をずぅっと追い続けるのも疲れちゃった、の、かな…」
「…ッオイ、何泣いてんだ!」
「ごめ…っ気にしないで! もうすぐ止むと思うから!」
「…あのさぁ、この際だからハッキリ言っとく。俺だって男だし? 好きなヤツに毎日毎日他の男の話聞かされて、その上目の前で泣いてるの見て黙ってられるほど、俺は生憎大人しくも我慢強くもねーんだよ」
「…花礫くん?」
「なあ名前、喰なんか止めて俺に──」
「そこまでにしてくれない?」
「っ、喰くん…!」
「花礫君には悪いけど。──この子、僕のオモチャだから。気安く触らないでくれる?」

(譲れないし譲らない。名前はずっとずぅっと、僕だけを見てればいいんだよ)



・不完全燃焼。なにかと花礫くんを出したがる管理人です。
喰くんは自分に夢中なうちは相手にしないけど、他の人と笑ってる女の子を見て面白くないからちょっかいかけると思う。因みに両片想いだったり

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