*進撃の調査兵団がもしも零號艇メンツだったらというトンデモ設定
*色々おかしいけど気にしたら負けry
*零號艇の艇長はエルヴィン団長
*零號艇の役割は粗方壱、貳號艇と同じ。但し変人の巣窟と名が高く色んな意味で強者揃い。敵と見なした者には残忍非道。
*おっふ中のひt…何でも受け入れてやんよという挑戦者はどうぞ!



@小さな諍いなら日常茶飯事
「──此方からの報告は以上だ」
「成る程…やはり、そうそう簡単に収拾がつくような問題ではないですね」
「確かに軽視はならないが、あまり深刻に構えても足元を掬われるだろうな…向こうも頭のキレる連中が揃いも揃ってる。私達は一見平たく装って機会を窺い、警戒が緩んだ隙に埃が出るよう畳み掛けるか……」
「安易だがそれが一番得策か…了解」
「………ところで、」
「名前のことなら貸す耳はありません」
「ちょっとぐらい傾けてくれても良いじゃないか。私は彼女が息災で過ごしてくれているか心配なだけだよ」
「お気になさらず。今日も通常通り勤務に出てくれています。ええもうそれは惚れ惚れとする見事な包丁捌きでこれ以上ない、豪勢な朝食を拵えてくれてうちの子供達も大層ご機嫌になるほどの働きをね」
「ほう…恋しいな。私も久しぶりにご馳走になりたいものだ」
「貸しませんよ」
「君はその一点張りか」
「魂胆が明け透けなので。あわよくば名前を零號艇に引き込む気でしょう」
「ふふ。そういう君こそ余裕の無さが垣間見えているよ、平門。若さとは素晴らしい」
「………本当に、食えない方だ」
「お互い様だね。もっとも、注意すべき人物は私だけじゃないと思うが?」
「は? ……まさか、」
「まさかだったりしてな」


@15歳170センチ組の仁義なき戦い
「ミカサ! 早く名前さん見つけて艇に戻らないと大目玉食らっちまう!」
「焦らないでエレン……名前さんならこの時間帯は食堂にいる筈……」
「あ、そっか……んじゃ食堂に──」
「ここから先は通さないよ!」
「げっ……なんで與儀達が!」
「ハッ、てめぇらがやろうとしてる事なんざとっくに筒抜けなんだよ。大人しく諦めて自分らの巣に帰んな!」
「なんだとっ!? 大体花礫、お前はなんでそんな偉そうなんだよ! 名前さんは元々俺たちの仲間で、お前にどうこう言われる筋合いなんてねぇんだからな!」
「あ゛ぁ? 俺より小せぇクセしてナニ寝言ほざいてんだよ聞こえねー」
「お前だって俺と身長同じだろ!! そっちはブーツ履いてるからちょっと高く見えるだけで詐欺ってんのは花礫だ!!」
「エレン落ち着いて。花礫よりもエレンの方が私はタイプ」
「ミカサはちょっと黙っててくれな」
「花礫くんも挑発しちゃダメだよ…! ここはあくまで穏便にお引き取り頂いて…」
「あ、言っとくけど名前さんと会わない限り帰る気なんて更々ねえから」
「穏便に解決は無理っぽいけど?」
「強行突破上等」
「名前さん(の料理)の為ならどんな障害をも乗り越える」
「待って二人して指鳴らさないでミカサちゃんはアップ始めないで。なんで暴力で片付ける気満々なの最近の若い子みんな怖い」


@和んでる場合じゃないんです
「……无君、ツクモちゃん。一体何があったんです? こんながっちりホールドされなくても何処にも行きませんけど…」
「ダメです、あの人達と会ったら名前さんでもきっと言いくるめられてしまう…」
「あの人達?」
「わかんない……けど、平門さんが料理長がどこかに連れて行かれるかもって」
「平門さんが…私が言いくるめられる…あ。もしかして、」
「……だから、ダメなんです。名前さんには貳號艇に居て欲しいから。私達の我儘かもしれないけれど、でも、」
「料理長のご飯、食べられなくなっちゃうなんてやだぁ……」
「っ无君泣かないで! 二人とも大丈夫、私は例え誰が来ようともここに居ますから」
「本当に…?」
「ぜったい?」
「(やだこの子達ほんとに癒し)ええ、絶対に。約束します」
「ほお……約束、な」
「(……あ、嫌な予感)」


@弱味握られてるの
「名前、悪いことは言わねえ。だから無駄な抵抗せず素直にその身を明け渡せ。さもなくばお前の恥ずかしい過去の記録を艇から無差別にばら撒く」
「立派な脅迫じゃないですか!!」
「っ名前さん、そんな脅しに屈しては駄目! 所詮向こうは名前さんに来て欲しくてハッタリで言ってるだけなんです!」
「いいえヤツは本気です目がマジだ。アレは人殺す目だほら見て今にもビーム出そう」
「ビームは出ないが廊下に居た邪魔な男なら始末してきた」
「廊下……喰くん!?」
「なんて惨いことを……」
「どう始末したんですか」
「挨拶がてら手始めに回し蹴りして関節技決めてやった」
「あ、じゃあ大丈夫ですね。直ぐ復活するでしょう」
「え、そこ納得しちゃうんですか…」
「イヴァに沈められても羊に身体をあらぬ方向へ曲げられても彼は生きてたから大丈夫」
「妙な説得力だなオイ」
「で、なんでリヴァイはこんなとこに居るんです? 油売ってる暇なんて無いでしょう」
「そう、生憎こちとら暇なんてねぇんだよ。だからお前がさっさとこっちに来れば時間短縮出来るんだ。要らねえ時間割かずに済むんだ。つまり、俺のことを案じるんなら出す結論は一つしか無いよなァ?」
「極論ですね。お断りします」
「ばら撒いてもいいのか」
「この子達と一緒にいると約束したばかりですから。直ぐに言ったことを破るほど私も人間として落ちぶれてはいません」
「駄賃やるっつってもか」
「それはしっかり頂きます!」
「名前さん……どうしてかしら…嬉しい筈なのに最後ので感動が台無し…」
「ツクモちゃん、元気だして」
「守銭奴のサガには抗えねえんだとよ」


@いよいよこの男どもが
「と、いうことで喰君がコテンパンにやられたみたいです。花礫君とエレンは引き分け、ミカサは無傷でしたが中で最も被害を被ったのは與儀らしいですね」
「何がということで、だ。全然良くない。こうなった経緯をちゃんと説明しろ」
「話が分からねえヤツだなてめえは。名前を一日だけ借りるって言ってるんだよ」
「貸さない、と零號艇の艇長にも再三何度も申し上げている筈だが?」
「っていうより貸せだの貸さないだの物々交換みたいな言い方止めてくれます? 仕舞いには焼き入れんぞコラ」
「そんなの知ったことか。こっちには瀕死の奴もチラホラと出てきてんだよ。ここじゃ名前の作った料理が食べれないからと貳號艇に異動を訴えてる連中もいる……ましてや職務を怠慢する奴らもな。俺やニケが対処してもちっとも減りやしねえ」
「それこそ我々が知ったことでは無い。其方の育成がなってないか規律が脆いのでは?」
「は、言ってくれるな…なんならお前が直接体感してみるか」
「丁重にお断りしますよ。俺に蹴られて喜ぶような嗜好は無いので」
「聞けってんだこの頑固親父ども」
「「お前は黙ってろ」」
「あ、ハイ」


@居た堪れずつい
「で、逃げてきたのねあの場から」
「無理です肩身が狭くて息苦しいもう嫌」
「リヴァイも名前のことになるといつも以上に容赦なくなるし、平門も似たようなモンだからね〜名前もよりにもよって面倒な男達に好かれたなあ。あ、はいお酒」
「ありがとう、ハンジ。でも流石に真っ昼間から飲むのは止めておきます」
「アラ、これそんなに度数高くなくて美味しいわよ? すんなりイケる」
「……んー、じゃあ少しだけ」
「全くあいつらも懲りないよねえ……そりゃ私も名前が零號艇に戻ってきてくれたら万々歳だけどさ、嫌がることして嫌われたくないし無理強いはしたくないから、こうやって時々酌交わせるだけで満足することにしたよ」
「…ハンジが珍しくまともに見えます…」
「え、今まで私のこと何だと思ってたの?」
「奇人変人の代表」
「実験マニアで酔狂な死に急ぎ野郎」
「心外だな、私は至って大真面目」
「変わった能力躰見つけた時以外ね」
「いやそれ以外でもわりと……」
「なんでイヴァそこで黙るの? ねえ?」
「それはさておき」
「無理矢理な方向転換ですね」
「あたし、手っ取り早くこのいざこざを解消するには名前がどっかの街に店を出せば済むだけの話だと思うのよ」
「それは名案だ!! そうしなよ名前!」
「けれどイヴァ、そうすると貳號艇で賄い作れなくなりますよ?」
「やっぱり前言撤回。今のナシね」
「変わり身はや! え〜でも店良いじゃん、名前の腕前ならお金稼ぎ放題だしー」
「お金……っ!!?」
「……うん、アレだ。今回会話だけだからすっごく伝わりにくいと思うけど今ね、名前の顔がスッゲ一瞬で輝いた」
「駄目よ名前! 惑わされないで!」
「お金……稼ぎ放題……玉の輿…」
「イヤそれはまた違うからね」
「名前、お店を構えるには相当のお金も必要なのよ! 稼ぐ前にまず出費が痛いの! 今までコツコツと地道に貯めてきた貯金も全部パーになっちゃうわよ!」
「それはダメだじゃあ止めときます」
「名前って現実的なのかそうじゃないのか未だによく分かんない」



――――――
IF進撃組とカニヴァ組で料理長争奪戦!ということでしたが、あまり人数増やすと収拾付かなくなるので贔屓の人選(笑)リヴァイと平門さんは恋敵、エルヴィンさんのことは平門さんは唯一苦手としていたら良い。エレンと花礫は顔を合わせたら喧嘩ばっかりで、ハンジとイヴァさんは飲み友達みたいな関係が理想だったりします。
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