玄関─階段


走って少しギリギリに着く
靴を履き替え簀の子を踏む

古いから
ガタガタ音をたてて動く





目指すは上の階
学年が上がるにつれ
一段一段の距離は縮んだ

重い扉が
ぐらぐらしながらお出迎え





「それは風のせい」





切り取った時間を
ゴミ箱に捨てた

何が渦巻くというの
息をしているのに苦しい





朝が苦手だ
目覚まし時計もアラームも嫌い

“今日”も歩いてそこまで行く
何の為に

重い荷物を手に
一段飛ばしたりして





嗚呼、困りましたね





もう
とっくに遠くにいるはずなのに

もう
とっくに

いないのに








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