北風


まるで
存在することが
許されないみたいに

ひたすら脳内で謝る日々



夢が記憶を引っ張り出してくる
その度に
あの頃の気持ちを思い出させる

どうやら感情の象徴らしい



指にできたあかぎれが笑う
いくつもの口が赤く開く

端で躊躇いがちに小さく動くそれ
どこか悲しそうな弧を描く

どこまでも赤く



何度も“さようなら”を
誰のために思うのだろう



なぜ『そいつら』のために?

忘れることができないからだよ



指にできたあかぎれが
『笑う口元』から『傷口』になった

存在することが
許されないから
ずっと脳内で泣いている





戻る
トップページへ