何色にもなれなかった


細く伸びる線の上を
はみ出ないように歩かないと
怒られるから
必死だよ

ドアの向こう
窓ガラス越し
椅子に座った大人

感情の波が見える



綺麗に整列して
どこへ向かうのか
誰にもわからないから
必死だよ

全てを把握できないもの



どれが“普通”で
なにが“正義”で
いつの間にか
当たり前を探している

さようなら
ごめんなさい先生

何色にもなれなかったから
せめて
最期は────



さようなら
先生





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