私は立海大付属中学校二年、江藤みのり。


私には今話題の人気テニス部のRの幼なじみがいます。

彼の名前は切原赤也、二年生ながら立海テニス部のR兼私の護衛(?)役です。

赤也には小さい頃から懐かれお世話になっていて、暇があれば常に私にくっ付いています。

でも、人に好かれない私にとっては有り難いことで。




中学に上がって、いじめられることは無くなったのかと言うと、そうでもなくて。


でも目立っていじめれることはなくなったから、私がいじめられると知らない人もいる。


陰口はしょっちゅうだけど。
















「みのりー!」


授業が終わり、私のところにやってきて、私に抱き付く赤也。 


『…おっと、』


今では赤也に抱きつかれるのもすっかり馴れた。


小さい頃から抱きつかれなれていても、赤也は小さい頃とは違って、中学にあがってから、すっかり体も大きくなって、私より小さかった身長も、今では私より高い。

その変化は中二にあがってからより明確なものになった。


体つきも逞しくなってきて、抱きつかれると苦しい時もある。


まぁ、全然嫌じゃないけどね、


『赤也、ちょ、くるし…』


「あ!わりぃわりぃ!」


赤也は私を抱きしめる力は弱めたけど、私を抱きしめる腕は放さない。


「なぁなぁ、みのり!」


『うん?』


「今日は何もないんだよな?」


『うん。』


赤也とは幼なじみだから、私の用事などもよく知っている。


「じゃあさ!俺の練習見に来いよ!!」


あえて、〈テニス部の〉とは言わない赤也。


前になんでか聞いた時は、〈みのりを先輩達に取られたくねーからだよ!〉と言っていた。


『うん、いいよ』


「よっしゃ!じゃあ行こうぜ!」


そう言って私の手を引き走り出す赤也。 






私と赤也

(幼なじみの、大事な人。これから、赤也以上に大事な人が出来ることを、わたしは知らない。)