仮面少女の独白
大人というものが大概が俗世に塗れた汚いものだと知ったのは確か8歳の頃だった。
ある大人は自分のことしか頭になくて、
ある大人はお金のことしか頭になくて、
まあ要するに周りの大人は殆ど"嫌な大人"だったというわけだ。
こればかりは運が悪かったとしか言い様がない。
母は毎晩ふんぞり返って酒をあおる父を軽蔑していたし、
父はヒステリックな母を毛嫌いしていた。
どちらも自分のことしか頭になくて、偶に機嫌が良いかと思えばまた喧嘩をする。
そして2人揃って私にこう言うのだ。
「私(俺)の方が正しいよね(な)?」と。
両親にとっての私は金食い虫であり、サンドバッグである。
その認識をされ続けてもう数年は経っているので最早慣れきっていた。
児童相談所に駆け込もうとは思わなかった。
一応私の生みの親ではあるわけだし、成人くらいまでは我慢する気でいた。
私は今年で17歳、後3年の辛抱だ。
たったそれだけ我慢するだけで私は解放される、
なんて夢のような響きだろう。
一人暮らしを始めたらまず何をしてみようか。
一人旅なんてのもいいかもしれない、
友達を作って一緒に遊ぶのも楽しそうだ。
そうやって"楽しい未来"を想像すればどんな嫌なことにも耐えられた。
これまでもそうやってきたのだから
こんな、この世に現れた地獄のような学校生活も耐えられる筈なんだ。
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