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このカルデアにサーヴァントとして、マスターに招かれた日。自身のマスターとなる小さくて頼りなさそうな彼女は、僕をサーヴァントではなく仲間として扱いたいと言った。
僕は少なからず驚いた。『マスター』というものは、僕らを戦闘員として見ていると思ったからだ。自身の能力を述べようとする僕に、それを望まず、僕自身のことを教えてほしいと、そう告げた。

そこからは、ぽつりぽつりと生前の自身について、サーヴァントとしてこの身を持ち、抱いている感情や好ましい物事や苦手とする物事などを語った。
それを聞き、僕の『マスター』は様々な反応を示した。生前の話を聞くときは辛そうな顔を浮かべたり、現在のことに感じではしっかりと頷きながら、繰り返したりもしながら一つ一つ大切に聞いていた。そんな彼女を、僕は誠実だと思った。まだ好き嫌いなどはわからないが、少なくとも否定的な気持ちを抱くことはなかった。

そして語れること全てを吐き出した後は、納得したような顔をして、ありがとう、と優しく微笑んだのだ。結局先頭について聞かれることはないまま、また明日も良ければ話したい、と言われたので、明日の朝にと約束をした。

何故か心地よい。そんな気持ちを抱えながら僕は自分の部屋へと歩みを進めた。

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