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ふと意識が浮上した。が…どうやら身体が酷く重く瞠目することしか叶わない…ここはどこだろうか。

「…ここは、どこ」
誰に問うでもなく、純粋な疑問を一先ず口にする。
「あっ!五木さん!!!」

返ってきたのは疑問に対する回答ではなく、ものすごい勢いで呼ばれた自分の名前だった。一体誰だこの子は…?近距離で大きな声を出され、頭に響く。思わず顔を顰めてしまったが、彼はそんなことおかまいなしのようだ。よくよく見れば彼はマスター候補の服を着ている…同じマスター候補生なのか。

「…あの、あなたは…?マスター候補……?」
「あ、自己紹介してなかったですね!俺は藤丸立香です。そんなことより、本当に目が醒めてよかった…同じ部屋にいた時に倒れてしまった時はどうしようかと思いました」
「…そういえば私、なんでこんなところに」
「そうだ、五木さん。『今絶対に魔術を使っていけないよ!』と、ドクターから言われてますよ」

食い気味にドクターの真似をして見せる少年は、私へ魔術師としての資質を否定するようなことを述べた。一体どう言うことだ?

「え、どうして」
「五木さんが倒れたのは、魔力を使い切っていました。そして、多量の魔力を必要とする防御魔術を使用するって言ってましたよね…?だから、無理矢理発動させようとした五木さんは魔力切れで倒れた、ってことです」
「…魔力がほぼない?」

確かに、魔力が身体を巡っている感覚が無い。魔術回路が運動を全くやめてしまったかのように静かで、本当なのだと実感する。

「嘘………」
「生憎ながら、嘘ではないよ」

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