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俺達は黒龍の内通者と密会中している時に突然扉が開き、黒龍の幹部らしき男にバレてしまった。その後内通者は連れて行かれたが、『ココくん』と呼ばれた男から10万で大寿が1人になる時の情報を貰った。
大寿はクリスマスの夜にだけ1人になるタイミングがあると言った。稀咲はクリスマスに八戒が大寿を殺すと見込み、俺ら4人でそれを止めて大寿を潰す隠密決戦をする。明日までにどうするか答えを出せと言われ俺とタケミっちは2人で話し合うことにした。
結果、俺は正直アイツらと手を組むのは気が引けたけど相棒の気持ちに根負けしてクリスマス限定で手を組むことにした。
「…あーあ、今年もなまえさんと一緒に過ごすのは無理か。オマエはいいよなあ、彼女持ちでよ」
「なまえさんに声掛けてたのか?」
「…いや、掛けてねーけど」
「掛けてねーのかよ」
なまえさんは今年のクリスマス何してんのかな。…ちょっと待てよ?三ツ谷くんと過ごしてるとかねーよな…?突然不安になってきたけど、生憎俺には野郎達と過ごす予定が出来ちまったから誘えもしない。
俺達は早速稀咲達に伝えに行く事にした。
「あれー?千冬じゃん」
「なまえー、千冬いるよ」
「千冬くん?ほんとだ!タケミっちくんも!」
「ウッス!今から帰りっすか?」
「ウ、ウッス!」
恐らくさっきのファミレスから出てきたなまえさんとお友達軍団に遭遇した。お友達軍団はタケミっちの名前を初めて知ったらしく、「タケミっち?」「たまごっちみたいだね」「タケミっち髪すっご」と言いたい放題だった。全部聞こえていたからタケミっちはタジタジだった。
「今から帰りだよ。2人も?」
「俺らはもう少し…」
「そっか、この辺治安良くないし早めに帰りなね」
「その言葉、そっくりそのまま返します」
「ふふ、はーい」
俺ら2人の会話をタケミっちとお友達軍団は静かにニヤニヤしがら見つめてきた。この人達みんな俺の気持ちを知ってるからやりずれぇ。
「じゃあまたね」
「はい、お気を付けて」
そう言って俺らは稀咲の元へ、なまえさん達は家へ足を動かそうとしたその時、ふと先ほどの事を思い出した。
「なまえさん」
「ん?どうした?」
「クリスマスって何してますか?」
「クリスマスは24日の夜からエマと会う約束してるよ?何かあった?」
三ツ谷くんと過ごさないと聞いて俺は安堵した。それが聞ければ俺は良かった。
「いや、何もないっす。危ないんであんまり出歩かないでくださいね」
キョトンとするなまえさんに俺は機嫌が良い顔で二言伝え、勝手ながら別れの挨拶をし今度こそお互い別方向へ足を進めた。
「ちゃっかりなまえさんのクリスマスの予定聞いてんじゃねーか」
なまえさんが見えなくなった瞬間、タケミっちが笑いながら俺に先ほどの事を揶揄ってきた。
「うるせーな。いいじゃねーかよ」
「千冬ってなまえさんの事になると本当すげーよな」
「んな事ねぇだろ」
「一途でいいじゃん」
一途には自信があるから普通に嬉しかった。タケミっちみたいに実ってはねーけど。
「千冬のその真っ直ぐな気持ちはいつかなまえさんに届くよ」
「…おう、ありがとな」
来年のクリスマスこそはなまえさんと一緒に過ごせることを願って、今は目の前の決戦に向けて頑張ることにした。
事は進み決戦前夜、タケミっちは顔を腫らして遅刻してきた。
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