「甘ッ!何これイジメ?」
「お前、人に煎れさせといてイジメとか失礼すぎね?」
「だってコレ、甘すぎるんだけど!砂糖何個入れたの!?」
「5個」


当たり前じゃんとでも言うような顔の銀時を本気で殴り倒してやりたい衝動に駆られた。私は甘いの苦手だって言ってるのに、コレは嫌がらせか。マグカップの大きさと砂糖の量がミスマッチで、若干口の中に砂糖が残っている。なんかジャリジャリして…。


「気持ち悪…」
「おい、それは何に対して言ってんの?まさか俺?俺のこと言ってんの?」
「うるさい…」
「これイジメじゃね?いたいけな上司をイジメて楽しいの?ヤベッ、泣きそ」


いやいやいや、泣きたいのはこっちなんだけど!万事屋の家事全般やらせといて、たまにはコーヒー煎れてやるよって…煎れてくれたコーヒーはいつも砂糖まみれ。一度や二度じゃないから余計腹立たしい。私が毎度毎度怒ってるのに全く聞きやしない。


「大体、煎れる前に毎回砂糖は一個って言ってるじゃん、何で何回言っても分かんないの?あんたバカ?」
「名前ちゃーん、何か言葉が暴力的になってきてるんですけど?」
「この天然パーマが!」
「銀さん傷ついちゃうなァー、もう立ち直れないかも。名前ちゃんの優しいキッスがないと立ち直れないかも」


言ってる間にもジリジリ近寄ってきて、スルリと腰に腕を回して引き寄せられる。立派なセクハラだと思う。
口では抗議するものの、内心はドキドキで心臓が破裂しそうなくらいヤバい。
銀時はずるい。私がこの温もりに弱いことを知ってるから、いつもいつも…。


「離してよ、エロ親父!」
「そんなこと言って、ホントは嬉しいくせにー」
「う、嬉しくないもん!」
「はいはい、分かった分かった」
「分かってない!」


更にギュウッと抱きしめられて、顔がどうしようもないくらい火照るのを感じた。ああ、もう恥ずかしすぎる。こうなったらもう離してくれないことが分かっている私は、しばらくその逞しい胸に顔を埋めた。


マイルドミルクティー
(砂糖よりもあなたに甘い私)
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