小屋
好き勝手に書き散らす自由帳
(←戻る)2020/05/11 19:40
無題
ファーストコンタクト〜仲良くなるまでダイジェスト
「っあ"ー!また売りきれてる!!……ねぇねぇ、取り置きってできないスか?ここだけの話、金なら少し出せるっスよ(自分の分だったら絶対やらねーけど)」
「残念ながら承りかねますねー」
「レオナさんの財布から稼ぎ放題なのに。欲が無いっスねぇ」
「お客様には誠実に、がポリシーなんです。客商売なんて信用あってなんぼでしょう、その『レオナさん』が一生私に十分なお金を入れてくれるわけでもなし。目先の欲に囚われて今後の商売人生に響かせるわけにいかないじゃないですか」
「なるほど、前言撤回っスわ。あんたいい商売根性してんじゃん」
「お褒めに預かり光栄です。というわけではい、ミニあんぱんなら残ってますよ」
「ちぇっ」
「……お客様は大事にするんじゃなかったんスか?」
「腹に据えかねたので。あんな民度の低い輩たちは落とす金も世間様への影響もたかが知れてるのでいいんです」
「シシシッ、言うっスね〜!!でもオレのことなんて庇わなくていいスよ、スラム出身なのは本当だし別に気にしてねぇし。アンタになんかあって美味いパン買えなくなる方が困るっつーか」
「……ラギーさんには申し訳ないですけど、別に貴方の為じゃなくて。本当に頭にきただけです」
「へっ?」
「私、人里育ちなんです。色々ありましたよ、でも恥だとは思ってません。だから嫌いなんですよね、生まれとか育ちとかどうでもいいところでしかマウントとれない輩」
「ぷ、っくくく、あはは!!はっ、アンタ最高っスわ……!!」
「なにこれウッッマ……!こんな美味いドーナツ初めて食ったっス!!え、ウッマ!!」
「お気に召しました?ラギーさんはよく買ってくださるのでおまけです。常連さんにと思って」
「え、毎日これ食えるってこと?」
「いえ、私の気が向いたときに」
「……ちなみに取り置きは」
「無いですねぇ」
「マジかよ!?はーありえねぇ、こんなん逃した日には泣くっスわ……」
「アニーちゃーん」
「はい?」
「提案があるんスけど。オレたちお友達になりません?」
「……おともだち?」
「そ。オトモダチ。アニーちゃん学園の奴らとは客だからっつって丁寧な態度崩さないじゃん。気軽に話せる相手が一人くらいいてもいいんじゃない?人生豊かになるっスよ」
「私と友達になったところで、パンもドーナツも取り置きはしませんよ?」
「ぐっ。……じゃなくて!いやまぁちょっとは期待したけど!純粋にアンタと話すの気に入ってるだけなのに酷い言い草スわ」
「あはは!……でも、ティータイムのおやつを分けるのは友達の特権かもね?」
「いいっスね!牛乳持ってくるっス!」
「ティータイムって言ってるのに」
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