並盛中学校。
あたしたちが通う、ごくありふれた中学校の名前だ。
でも、ここを平凡な学校だと思っているのは、平和ボケした人たちだけ。
ボンゴレの次期ボス候補である沢田綱吉や、その部下の隼人など、物騒な人たちが集まる裏の顔を持っているだなんて、みんな想像もしないだろう。
そんな並盛中に通うあたしは、本当はここの人間じゃない。
イタリアで生まれ、小さな頃から英才教育で情報収集の術をたたき込まれてきた、プロの情報屋だ。
あたしは日本とイタリアのハーフで、日本語も喋れるからか、ボンゴレの9代目ボスに雇われ、沢田綱吉に関する情報を集めて、ボンゴレ本部に送っている。
結構怖い感じの見た目の9代目だけど、実際には孫に目がない優しいおじいちゃんだということは、あたししか知らない秘密らしい。
「名前ー!」
沢田、山本、獄寺が駆け寄ってくる。
今日はこれから、4人で初詣に行こうということになっていた。
「あけましておめでとう!」
沢田が、満面の笑顔で言った。
子犬みたいで本当に可愛いヤツだw
「お、名前、着物着てるなんて、気合い入ってるのな」
「うん。せっかく日本にいるんだから、日本の伝統を楽しまなくちゃ!」
そう、あたしは、初詣ということで、着物を着てきていた。
9代目の前で、着物着たいな〜と言ってみたら、なんと翌日には最高級の着物が自宅に届けられていたのだ。
さすが、最高級の物だけあって、日本人顔ではないあたしが着ても、我ながら結構サマになってる。
・・・・と思うんだけど。
一応、あたしの彼氏であるはずの隼人が、全然こっちを見てくれない!
「隼人〜。あけましておめでとう?」
「・・・おぉ。」
「ちょっとー!挨拶は大事だよ?」
「・・・うるせーな」
隼人は顔を背けてしまった。
・・・ちょっと、ショックかも。
「ごめん隼人、着物なんて、変だったよね」
「ばっ、そういうワケじゃ・・」
「今日は、初詣来たことない隼人のためにせっかくみんなで集まったのに、雰囲気壊しちゃってごめん。」
あたしは泣きそうなのをこらえながら、隼人にそう言った。
一人で着物なんて着て、隼人に褒めてもらえるかな〜って思っていた自分がバカみたい。
「ち、ちげーよ!俺はただ・・」
「なに?」
「・・・名前が、すごい綺麗だったから、見てられなくて・・」
「えっ・・・」
びっくりして隼人を見ると、隼人の顔はすごく赤くなっていて。
あたしもつられて赤くなってしまった。
「好きだぜ。」
そう言って、隼人は山本や沢田に見えないような角度でキスしてきた。
「ちょ、ちょっと!みんながいるのに・・」
「見えてねーから大丈夫だよ。それより、お前の返事が聞けてねーけど?」
「返事?」
「ああ。俺は、好きだって言っただろ。」
あたしは、気付けば隼人のことで頭がいっぱいで。
「あたしの気持ち、聞きたい?」
「ああ。」
「・・・あたしの情報は高いわよ?」
悔しいから、ニヤリと笑ってそう言ってやった。
「おいっ、金取るのかよ!」
「えへへっ、冗談だよ〜!」
気付けば、鳥居の方から、沢田と山本が手を振って呼んでいる。
手を取って駆け出す、あたしと隼人。
あたしが、何を着てるかなんて、関係ない。
だって、あたしはあたし、隼人は隼人なんだから。
▽▼▽
初獄寺夢ですw
獄寺君は口調が難しいっす^^;
途中からツナと山本が空気だけど許せ(ォィ