Jealousy〜case06:伊瀬谷四季



※シリーズ越境あり(765プロ)※


今日はソロのお仕事っす!
ソロの仕事より、High×Jokerみんなでの仕事の方が好きだけど…プロデューサーちゃんのことを独り占めできるのは嬉しい。

そんなことを考えながら、TV局やってくると、プロデューサーちゃん――なまえっちが「あっ」と声を上げた。
そんななまえっちの視線の先に目を向けると…オレも知ってる、765プロの人がいた。
なまえっちがその人に駆け寄っていくので、オレも慌てて着いて行った。

「お久しぶりです、律子さん!」
「久しぶりね、なまえ。最近調子いいみたいじゃない。あなたの名前、よく聞くわよ」
「えっ、ホントですか!?」

なまえっちたちがすぐ話し出したので、オレは邪魔にならないように、その脇でぺこりと頭を下げた。


なまえっちが話しているのは、765プロのプロデューサーで、涼ちんの従姉でもある秋月律子さん。
なまえっちの方が年上だけど、律子さんの方がプロデューサーとしては先輩で、あの『竜宮小町』をプロデュースしてる、すごい人だ。
そんな律子さんは、なまえっちの憧れの先輩で、そんでもって女性のプロデューサーはまだまだ少ないから、ということで、ライバルではあるけれど、仲良くしてもらっているらしい。


律子さんと話をしているなまえっちは、とっても楽しそうだ。
なんだかちょっと妬けちゃうけど…普段、事務所だと男ばっかりっすもんね。
お休みもあんまりとってないみたいだから、久しぶりに同性の人とたくさん話せるのは楽しいんだろうな。

…そんな女の人同士の会話を、オレがこうやって聞いてて、いいのかな。
でも、オレだけだと、どこに行けばいいかわからないから…なまえっちの背後で大人しくしてよう。



出来るだけ聞かないようにしてたつもりだけど、2人の会話は盛り上がっていき…そして。

「…うちも、思う様に手が回らなくなってきちゃってね…なまえ、うちに来ない?給料はずむわよ〜」
「ええええ!!?ダ、ダメっす!!なまえっちはオレたちのプロデューサーちゃんっす、渡さないっすよ!!!」

聞き捨てならない言葉が聞こえて「プロデューサーちゃんが盗られちゃう!!!」と思って、なまえっちが何かを返す前に、慌てて横から会話に乱入した。
そしてなまえっちを盗られないように、横からぎゅっと抱きしめる。
ぜ、絶対に渡さないっすからね!?


ねこっちで言えば、しっぽの毛を逆立ているくらいの警戒をしていると(律子さんにガンを飛ばす勇気はオレにはないっす…)、オレの慌てぶりに、律子さんはぶはっ!と、思いきり吹き出した。

「やーねー、冗談よ冗談!…愛されてるわねぇ、なまえ」
「そ、そうですかね?えへへ」

焦りまくりのオレとは裏腹に、なまえっちはゆるく、へにゃっと笑った。

「そりゃあ、本気でなまえには来て欲しいけど…なまえがプロデュースしたいのは、この子達なんでしょう?」
「はいっ!」
「…ですってよ。よかったわねー相思相愛じゃない」

ふふふ、と楽しそうに律子さんはオレに向かって笑った。
…うぅ、からかわれてる気がする。

「でも。なまえが泣くようなことがあったら、力尽くでもうちの事務所に来てもらうからね?」
「そ、そんなこと絶対にしないっす!!」
「ふふっ…それじゃ、そろそろ時間だから…また今度ご飯でも行きましょ」

そう意味ありげに笑って言うと、律子さんは手をひらひらと振って廊下の奥へと消えていった。
精一杯の警戒を解くと、自然にため息が漏れた。
…はぁ。

「プロデューサーちゃんって、モテるんすね…」
「モテ…?」

首をかしげるなまえっちの肩に、おでこを沈める。
あの律子さんから、引き抜きの声がかかるなまえっち。
オレは、すごい人にプロデュースしてもらってるんだなって改めてわかった。
そして、警戒すべき人たちは、事務所の中だけじゃなかったらしいっす…

「オレ、なまえっちのコト飽きさせないし!ましてや、泣かせたりなんて絶対しないっすから!!だから、オレたちのこと、ずっとずっとプロデュースしてほしいっす!」
「あはは、ありがとう。私の方こそ、みんなに愛想つかされないように、頑張るね」

笑ってわしわしと頭を撫でられると、それだけで心が軽くなるような気がするんだから、なまえっちはやっぱりすごい。
…うーん、オレが単純なせい?

「それじゃ、今日のお仕事も頑張ろ?」
「はいっす!」

…別に、単純でもなんでもいっか!
なまえっちが、こうして笑ってくれるなら、オレは頑張れる。
逆に、なまえっちがいないと、きっと頑張れない。
だから、なまえっちがずっとプロデュースしたい、って思ってくれるようなアイドルにならなくちゃ!
…それで、いつか…オレのこと、アイドルとしてだけじゃなくて、ずっと一緒にいたい…って思ってくれるようになったらいいな…なんて。

「なまえっち!絶対に、オレから目をそらせなくさせるっすから、ずっと近くで見てて欲しいっす!!」




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