あくまでおまけ。とても短い一部のみです。
◆あっという間に家族に気に入られる御手洗翔太
「あー!!!ちょっと、何してるの!?」
「何って、なまえさんのアルバムを見せてもらってるよ」
「「ねー」」
お姉ちゃんと翔太くんがハモる。
なんでよ、初対面でしょ!?
私が少し席を外した隙に、アルバムをお姉ちゃんが持ってきて見せていたらしい。
お母さんは何回もお茶やらお菓子やら持ってくるし、お父さんはピザと寿司どっち頼もうか!?とチラシ見せてくるし…!
なんなの、うちの家族!!
翔太くんの弟属性もすごいけど!!
そりゃあ、自分の彼氏が、自分の家族に受け入れられるのはすごくいいことだと思う。
…けど!ものには限度と言うものがあると思うの!
お姉ちゃんが彼氏連れてきたとき、全然こんな感じじゃなかったじゃんー!!
「あった、ほら、これがね、さっき話した初めてのお使いから帰ってきたときのなまえだよ」
「わーなまえさん、すっごい『やりきった!』って顔してるね、かわいー!」
…もううちに翔太君連れてくるの、やめよう…全然落ち着けない。
ていうかそもそも2人きりにすらなれないよ…!
でも翔太くんはすっかりうちの家族を気に入ったみたいで(そりゃああれだけ餌付けされてたらね…)「また来たいな!」と無邪気に言うのだった。
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◆飼い猫が気になる大河タケル
そわ…
タケルくんのまわりにそんな文字が見えそうで、思わず笑ってしまう。
その視線の先には、マイペースに毛づくろいしているうちの猫…タマがいた。
あまり表情に出ないタケルくんなのに、やっぱり猫好きなんだなあ。
でも申し訳ないことに、タマは、元々人間側から構われるのが好きじゃないタイプなんだよね。
自分が構って欲しい時のアピールは激しいんだけど。
無理に連れてきてもすぐ逃げられちゃうと思うから、今はそっとしておくしかないなぁ。
「ごめんね、タマ、今は気分じゃないみたい」
「あ、ああ。大丈夫だ」
「今のところは、私で勘弁してくれる?」
なーんて言って、タケルくんとの距離を詰めてみた。
そうしたら。
何故か頭を撫でられた。
お、おや…?
予想外のタケルくんの行動に、頬が熱くなる。
「俺は、タマのついでじゃなくて…なまえさんに会いに来たんだから」
…は、はわぁ…!
なんて天然イケメン…!
こんな人が、私の彼氏ってホント奇跡…!
「え、えと…ありがとう…」
タケルくんは、私の頭を撫で続けている。
めっちゃ恥ずかしいけど、嫌じゃない…です…
「なまえさんの髪の毛、ふわふわだな」
タケルくん、なんというか、撫でるのうまい…もしかして、猫扱いだったりする…?
…まあ、いいけど!