1.誰にでもスキだらけ
気分が良いのか林檎みたいに顔真っ赤にしてヘラヘラ笑顔を振りまく。それは幼馴染の俺だけではなくて周りの男どもみんなに分け隔てなく。みんな案の定鼻の下を伸ばして名前をどうにかしたがっている。それを見て面白くないのはせっかくの同窓会でモブキャラになってしまっている女子達。それと何年も自分の気持ちと葛藤してきた俺くらいか。その関係性は中学ん時から変わらない。
「 きみくん、お酒は ? 」
端っこの方でぽつんとしてたら名前が日本酒片手にやってきた。ぴちっとしたニットはその中身を嫌ほど想像させようとしてくる。
「 そんな気分ちゃうねん 。お前もそない強ないねんからあんま調子のんなよ。 」
わかってるよー、てあほみたいにぴょんぴょんしながら呼ばれた方に向かっていく名前。もうちょっとでスカートの中身が見えちゃいますよ。
今思ったら何で座敷の店行くってわかってんのにスカート穿いてくんねんとか色々脳裏をよぎるけど昔からそれが名前やったりするし無駄にモヤモヤするのが俺やったりするんやな、しかし。
誰にでも隙だらけ
( きみくん〜 )
( 確信犯か、おまえは )
( なんてー 聞こえへんー )