再会した時からたぶんもう好きだった
小さい頃あんなに一緒に遊んでいたのに
一目ぼれってそういうことなのかな?
高校に入学して
あなたと再会してから初めての夏を
気持ちを伝えられないまま迎えた
小さい頃と変わらない
“友達”
という関係のまま
変わったことは
私があなたの事を好きな事と
そして再会した時から
あなたには恋人がいたということ
身動きがとれないこの気持ちは
どうしたらいい?
ねえ、伝えてもいい?
ちゃんと聞いてくれる?
今にも私の深い深い所から
声が出そうなくらい
溢れでる想いを抱えている
でも伝えることができない…
そんな毎日を過ごすのは
疲れてしまっていた
『ファジー恋理論』
いっその事新しい恋を求めた方がと
友達に誘われるがまま
合コンに参加してみた
(うっ…つまらない早く帰りたい)
それが今の私の状況なのだ…
ごはんを食べようとしても
それすらさせてもらえない
勝手に繰り出される会話
全然頭に入ってこない
他のみんなは盛り上がる中
そのままの流れの勢いに逆らえずカラオケへと移動しようとした時だった
見覚えのあるスポーツバッグが視界に入る
スポーツバッグが見えなくなる前に
私は…
「みんなごめん!これから用事あったの忘れてたから、私はここで帰るね!」
「あ、ちょっと!」
我ながら、あまりにもワザとらしい棒読の断り方に笑いを堪えながらスポーツバッグを追いかけた
スポーツバッグが見えるか見えないか
中々距離が縮まらない
人混みをかきわけ
信号が変わる前に
横断歩道を渡り
とにかく懸命に走る
走る
2つ目の横断歩道が赤になったところで
やっと追いついた
私は息を切らしながらスポーツバッグの持ち主の肩をたたいた
ゼーハー
「ゴホッゴホッ…よっ!大野君偶然だね!今帰り?」
「うわっ、さくらどうしたんだよーそんなに息切らして…ぷっ、明らかに偶然じゃねーだろ」
屈託のない笑顔で返された途端
ドキンと大きく心臓がはねる
「ん?どうした?」
ただ、彼が見えたので
無我夢中で追いかけた
頭で考えない内に
細胞が、本能が先に反応した
あなたの顔が見たくて
声が聞きたくて
ただ、それだけだった
「どうした?」
と言われてもすぐに反応できず
見つめ合う事3秒
答えはすぐにでた
ぐぅ〜
なんとも、マヌケな音が響きわたる
「ん?何、腹減ってんの?」
「えへへ…いやー、実はそうなんだよね…ねえ!いつものラーメン屋行かない?」
「おー!行こうぜ!俺もちょうど腹減ってたし」
「やった!いこいこ!」
喜びを噛み締めながら
ふと思う
体はこんなに素直に動くのに
なんで心は踏み止まってしまうのだろう
答えは知っている
彼を困らせたくない
それは表向きの答え
本当は?
この友達という居場所に寄り添っていれば何理由なく自然に一緒に居られるから
結局彼のためでもなんでもない
臆病で自分が傷つかないためのエゴ
ラーメンだってそう
彼が大好きなラーメン屋に誘えば
90%の確率で良い返事をしてくれる事を
私は知っている
人を好きになると
こんなにも
自分がズルい人間だったなんて
思いもしなかった
いつもこんな下心まみれで
ごめんね…
申し訳ない気持ちになりながらも
ラーメン屋に入る
ガラガラッ
「へい、らっしゃい!」
「こんにちはー日替わり2つで」
「はいよー!」
慣れた動作でいつものカウンター席に並んで座った
「そういえば、ラーメン屋来るのも久しぶりだね」
「そういやそうだな」
「もう少しで試合だから忙しいもんねー試合といえば相手の高校の生徒に大野君の前の学校の人達も居るんだってね?」
「ああ」
(大野君の彼女はサッカー部のマネージャーみたいだから、きっと来るよね…)
「久しぶりだから、みんなに会えるの楽しみでしょー?」
「まあな」
彼は前の学校の話をあまりしない
特に彼女の話は、彼の口からは
あまり聞いたことがない
なので私も聞かないようには、しているけど、時々墓穴を掘る
「へい、日替わりお待ち!」
「おいしそーいただきまーす」
ラーメンを食べようとした時だった
彼の携帯に着信が入り電話に出た
「もしもし?けんいちくん?」
とても可愛らしく
柔らかい声で
“けんいちくん”
と呼ぶ声が漏れて聞こえた
「うん、悪い、来週会った時に話すから、今、友達とラーメン食ってるから、また…」
彼が電話を切ったと同時に
「けんいち…くん…か…」
私の心の声が漏れてしまった
「な、なんだよ、急に下の名前で呼ぶなよ!」
「ああ、ごめん!聞こえたから、つい口に出しちゃった…」
「なあ、ももこ…」
「な、な、な、なにさ急に…」
「ほら、意外に下の名前で呼ばれるのって恥ずかしいだろ?」
とイタズラな顔で彼が微笑む
「うん…」
不意うちの名前呼びに
私の顔は真っ赤かもしれない
それでも必死に冷静を取り繕う
「た、確かに私達って中々下の名前で呼ばれる事って少ないよね」
「だよなー」
「でもさー大野君は彼女から呼ばれ慣れてるからいいじゃん?」
「別にそーでもねーよ…」
あ、しまった
恥ずかしすぎて、どうでもいい事をペラペラと
それから少し気まずい中
黙々とラーメンを完食した
「さ、そろそろ出るか…」
「うん、ちょっとその前にお手洗い行くね」
「おう」
パタン
はぁ…不意うちの名前呼びから
私の墓穴まで…つい余計な事を…
トイレに行きたい訳じゃなかった
気持ちの整理をする為
何回か深呼吸をして
それがため息に変わると
二ヶ月前の事を思い出す
入学してから早々
端正なルックスと
スポーツ万能の大野君
女子がほっとくわけがなかった
それでも最初は少し近寄りがたい印象
だった大野君
遠巻きで見てるだけの子が多く
告白するまで
いく人はいなかった
その頃の私はというと
大野君が彼女が居ることも知らず
また
“再会”
したという事で
会話に花が咲き
一緒に居る時間が長くなっていた
一緒に居るとただ、ただ楽しく
毎日が充実していた
そんなある日
ついに大野君が告白に呼び出された
私はいてもたってもいられなく
その場所へ向かった
自分では、ただの興味本位だと思っていた
目的地に着くまえに
すれ違いに
今にも泣き出しそうな女子とすれ違う
それを見て大野君が女子を振った事がわかった
その時私は心底ホッとした
ホッと安心した?
なぜ?
自分の気持ちがわからないまま
大野君のもとへ向かう
「は?なんで、さくらが居るんだよ」
「告白断っちゃったんだ」
「なんだよ、知ってたのかよ。さくらもつくづく相変わらず人の事に突っ込んでくるよな」
「なんでー?学年でトップを争う美女だったのに」
「なんだよ、それ。その前に俺、彼女いるし」
「え?」
「前の学校から付き合ってんだ」
「え…?そうなの…?知らなかったよ。そんなの!何で言ってくれなかったの!?」
「言ったら言ったで、あれこれ聞かれるのめんどくせーし」
「まあ、確かにそうだけど…でも私には言ってほしかったな」
なんで、私こんなにショック受けてるんだろ
「ん?なんでさくらがそんなに落ち込むんだよー言わなかったのは悪かったって」
違うよ
言われなかった事が
ショックだったんじゃないよ
今わかった
私
大野君が好きなんだ
さらに彼女が居ることがわかって
せっかくわかった
この気持ちを
伝えるべきではない
伝えられない事がショックなんだ
あれから
時間が経てば経つほど
“恋”の意味を知る
会話をしている時に
好きが溢れ出しそうになると
私はワザと彼女の話を振る
2人がうまくいってる事を
確認すると
自分の気持ちに
ブレーキをかけられるから
しかし最近彼女の話になると
特に不機嫌になる大野君
いっその事ノロけてくれた方がマシだ
こんな事思いたくないけど
上手くいってないのかも?
なんて都合よくとってしまうじゃない
気持ちを切り替えるはずが
モヤモヤしたまま
トイレから出ると
店内を見回しても大野君の姿がない
とりあえず、お会計へとレジへ向かうと
「あのーお会計をー」
「あ、お嬢ちゃんの分なら、さっきの兄ちゃんが支払ってくれたよ、ちなみに、外で待ってるみたいだけど」
「そ、そうだったんですか、ごちそうさまでした!」
「あいよーまた来てなー」
急いでラーメン屋を出る
「おまたせー!お会計先にしてくれたんだってねー今、お金渡す…」
「あ、別にいいぜ」
「え、だって私が付き合わせたんだし」
「じゃあ、今度サッカーの試合で勝ったら、またラーメン屋行こうぜー今度は、さくらの奢りなー」
とポンッと頭に触れられる
「ありがとう、わかった…」
「じゃあ、帰るか!」
そんなに優しくしないで
もっともっと好きになるじゃない
そして
もっともっと辛くなるんだ
あれから
サッカー部の練習は夜までの日が続き
あの日以来2人で会う機会がないまま
サッカーの試合当日を迎える
この日が来てしまった
本当はこの日が来てほしくなかった
いっそ雨が降って中止になればいいのに
天気予報は晴れのち雨
本当に雨が降るのか疑いたくなる
私の気分とは裏腹に
雲ひとつない晴天
清々しい空
私の気持ちは全く晴れない
だって今日は
大野くんの彼女が来る日
それでも私は会場に向かう
今、私が支えられているものは
勝ったらラーメン屋に行くという
ささいな約束
ただそれだけ
それだけなんだ。
会場に着くと
うちの高校チームがグラウンドに集まっていた
相手のチームがまだグラウンドに到着してない事を確認し
私はホッと胸を撫で下ろした
今日はおとなしく見てようと
チームの入り口の前方の席に着席した
すると
「よう!さくら、おはよー」
「杉山君おはよー」
そして
いつもと変わらない彼の声が…
「よう、寝坊しないで来たな」
「大野君も、おはよ…」
「勝ったらラーメンの約束忘れるなよ」
「うん、わかってるよ」
「なんだよ?その面白そうな話」
「杉山には関係ねえよ」
「はぁー相変わらずつれねえなーわかってるって!」
「杉山余計な事言うなよ」
「へいへい、おぉーこわ!じゃあーさくら応援よろしくー!」
「はいはーい」
「じゃあ、さくら今日絶対勝つから、帰り待ってろよ!」
「え…?うん、わかった…頑張って!」
ラーメン食べに行くとしても
絶対今日ではないと思っていたのに
予想外の出来事に
私の気持ちは寄り一層落ち着かなくなる
その気持ちを知ってか、知らないか
夏の変わりやすい曖昧な空には
さっきとはうって変わって
暗雲が立ち込めていた
そんな中相手チームも集まり
始まりのホイッスルが響く
彼女はどっちを応援しているんだろう
やっぱり自分のチームだよね
そんな事ばかり考えて
応援に精が出ず
前半終了のホイッスルが鳴る
チームはいつもより少し動きが悪く
得点は
0-0のドロー
息を切らす選手たちが帰ってくる
その姿を見てハッとした
今は私が出来る事は応援なのに
何やってるんだろ…
「あ、スポーツドリンク足りないな、マネージャーだけじゃ持ちきれないし…」
「あ!私、手伝います!」
少しでも今、私に出来る事をしよう
後半は全力で応援をしようと
反省をした
スポーツドリンクを取りに学校へ向かう
「箱の分は私が持っていくから、箱に入ってない残りの分をお願いできるかな?」
「はい」
マネージャーが急ぎ足で、グラウンドに向かう
私も残りのスポーツドリンクをありったけ抱えグラウンドに向かおうとしたその時だった
学校の玄関横にある中庭から
聞いた事がある声が聞こえてくる
「けんいち君…」
けんいち君と呼べる人は
ただ1人しかいない
壁越しの死角から覗き込むと
大野君と彼女が話をしていた
会話は聞こえないけど
涙を流しながら
彼女が大野君を後ろから抱きしめている
感動の再会といったところだろうか
ドクン
ドクン
心臓が大きく脈をうつ
「ふっ」
馬鹿みたい
自分の情けなさに笑うしかない
現状を目の当たりにしないとわからないなんて
どこかで彼女なんていないと思ってた
信じられなかったの
信じたくなかったの
小学生の時に一緒に居た時間が長かったから
人より彼の事を知った気でいたの
再会してから三ヶ月
私は彼女と居る時の彼の顔を見ると
素顔を初めてみた気がした
きっと、あれが本当の
高校生に成長した
大野君
私の知らない大野君
こんな事はもうやめなきゃ
期待して傷ついての繰り返し
終わりが見えないこの恋を
終わりにしなきゃ
長居をせず、静かに去ろうとした
その時
ドサッ!ゴロゴロゴロ
抱えていたペットボトルを落としてしまった
やばい!
慌ててペットボトルを拾いあげると
一本だけ見当たらない
それでも気づかれたらやばいと
一本のペットボトルをあきらめ
急ぎ足でグラウンドに向かおうとした時だった
ふいに声をかけられる
「さくら?これ転がってきたんだけど、お前が落としたペットボトル?」
「…」
「さくら…?お前何泣いて…」
「…だったよ」
「え?」
「ずっと…好きだったよ」
溢れ出る涙と想い
彼の声を聞いた途端もう限界だった
伝えられなくて
ただ想うだけなら
と我慢していたこのキモチを
彼女と大野君が幸せなら
ブレーキをかけられるなんて
平気なフリをしていた
そんなの全部嘘
とにかく好きで
好きで好きで
いつも苦しかった
その気持ちを
最悪なタイミングで伝えてしまった
私は逃げるようにグラウンドへ走り出した
「おい、さくら!」
遠くから呼ぶ声にも振り返らず
とにかく走っていると
人とぶつかる
ドンッ
「おっと!ん?さくらか」
杉山君に顔をなるべく見られないように私は
「ちょうど良かった杉山君、このスポーツドリンク頼むね…」
こんな現状で後半応援になんて行けるわけがない
杉山君にスポーツドリンクを託して帰ることにした
「は?ちょっとさくらどこ行くんだよ?ってか、俺トイレ行きたいんだけど…帰るのかよ?おーい?変な奴」
グラウンドの喧騒に背を向けて駅に向かう
その途中
一雫が顔にあたった後
瞬く間に大粒の雨が降ってくる
涙の跡も雨に流され
急ぎ足で駅に向かう
駅に着いて
すぐに電車が出発したのを知る
まだまだ時間があるので
イスに座りながら
濡れた髪を拭こうと
ハンカチを探していると
「ハイ、どーぞ」
見知らぬ愛想の良い男子がハンカチを差し出してきた
ハンカチには手をとらず
「あの、どこかで?」
「え?覚えてない?ショックだな。先週、さくらさん途中で帰ったでしょ?」
「ああーあの時の…」
まったく覚えてない
「俺、実はさくらさん狙いだったのに、途中で帰っちゃったからショックでさー連絡先も知らないし、また会えないかなーって思ってて、これってもしかして、運命ってやつじゃない?」
「運命って都合の良い言葉だよね…」
「え?何々?で、連絡先交換しない?」
私も自分の気持ちがわかった時は
大野君とまた再会できたなんて
一瞬運命かもって思ったよ
でも運命って
良い事も悪い事にもとれる
最初は良くてもそれが
悲しい結末なら
そんな運命なら最初からいらない
「ここ隣いい?」
男子が椅子に座ろうとした時だった
「ここ、俺の場所なんだけど」
それを遮るように
息を切らしながらずぶ濡れな姿の大野君が立ちはだかった
「は?おまえ誰だよ?」
「大野君…なんで…」
「なんで先に帰るんだよ。帰り待ってろって言ったろ?」
「え?さくらさんって彼氏いんのかよーつまんね」
そんな捨て台詞を吐いて去っていた男子にも全く気づかず
私達は会話を続ける
「今、試合中なんじゃないの…?」
「大雨で中止になってる頃だろ?」
「頃だろって、試合抜け出してきたの?ダメだよそんな事したら、彼女も心配するよ」
「あのさーさくら」
「もういいよ。何のつもりか知らないけど、もうほっといてよ。
聞いたでしょ?私、大野君が好きなんだよ?でも、彼女がいるんだから、どうにもできないじゃない。
もう中途半端に優しくしないで!彼女涙流して大野君に話してたの見たよ…久しぶりの再会で喜んでるのに、私を追いかけてくるなんて傷つくよ、失礼だよ。
私にも彼女にも…デリカシーなさすぎるよ…」
「ごめん、さくら…」
謝るくらいなら追いかけてこないでよ
「わかったから、もう戻りなよ」
と私は席を立ち改札に向かうとすると
「いいから、話聞けって!」
「もう、なんなの…」
と振り返ると手を引っ張っられて
ふいに抱きしめられた
「なんで…」
「ごめん…今まで辛い思いさせてごめん」
「…謝罪ならさっき聞いたよ、いいから離して!」
「離さない。最後まで話聞かなきゃ離さないから」
いくらもがこうとしても男子の力には勝てず私はようやく観念した
抱きしめられたまま
彼が静かに口を開く
「俺、彼女と別れたから」
「嘘だ」
「本当だって」
「私、さっき見たもん彼女に抱きしめられてるとこ」
「あれは…別れないでほしいって泣かれたんだ」
「なんで…別れたの?」
「今ここに俺が居るのが答えなんじゃねーの?」
「わかんない、全然わかんない」
「さくらおまえワザと言ってるだろ?」
「そんな急に…本当にわかんない。今まで私が、どれだけ苦しんできたか…」
「本当ごめんな…彼女と別れるのも直接会わないと別れる事ができなくて、さくらとちゃんと向き合うためにも、中途半端にしたくなかったんだ」
「そう…でも私もう疲れちゃった。当分そういうのはいいかなって」
「そう…か…。わかっ…」
「ってさっきの男子に断るつもりだったんだけど…」
「え?」
「好きな人は別だよ…こんな短時間で嫌いになるはずないでしょ。だってこんなにもまだ好…」
「待って、俺から言わせて…気づくのが遅かったけど、俺、さくらの事が好きだ。大好きだ。」
「ズルいよ…簡単に好きだなんて言わせたくなかったのに…」
私が好きだって口に出せるまでどれだけ我慢をしたか、どれだけ苦しんでいたか
と一瞬、大野君にもわからせてあげたかったけどそんな意地っ張りな考えはもうおしまい
「でも私も好き、大好き。今まで言えなかった分たくさん言ってあげるんだから」
幸せな時間を我慢しないで
素直に過ごせる事を
自ら我慢しないで
諦めないで
一緒に居れることの喜びを
やっと手に入れた温もりを離したくないと
人目を気にせずに
私達は改めて強く抱きしめ合った
雨で冷えてた私達の体は
お互いの体温に包まれ
いつの間にか
みるみる温かくなっていた
-END-
〜おまけ〜
ホームにて
「でもさーよく帰ったってわかったね」
「さくら追いかけて行ったら杉山がさーペットボトルたくさん抱えて、さくらの事知ってるか聞いたら、帰ったみたいだって言われたからな」
「あー杉山君にも、みんなにも悪い事しちゃったな」
「そういえば、さっきの駅にいた男なんだったの?」
「あーあれはですねー先週…」
「はぁー?合コン?そんなの聞いてねー」
「だって言わなかったもん。でも、つまんなくて、途中で抜けたんだよ?あの後は大野君とラーメン食べに行ったし。」
「そういう問題じゃないし」
「サッカーの練習で大野君にあれから会えなかったしさー」
「だいたい、さくらは普段から隙あり過ぎなんだよな」
「もー終わった事でヤキモチやかないでよー何もなかったんだから。そんな事言ったら私なんて、そんなの…何百回したと思って…うっ…うっ…」
「ちょ、ごめん悪かった。言い過ぎた。ごめん、だから泣くなよ」
「うっ、うっ、ラーメン奢るなら許す」
「わかった、ラーメン奢るから…って、さくら嘘泣きだったなー?」
「へっへーバレたかー、男に二言はないよねー?」
「わーったよ…」
「やったー!じゃあーちょうど電車来たし乗ろう!」
「おい!待てよー」
結ばれた5分後に少し喧嘩した
それが恋人になって初めての思い出
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