23.04.16 Sat
ベッドに寝転ぶ伽菜の肉体をしげしげと眺めてみる。おっぱいとか尻とか、出るところは出てるのに、くびれがしっかりあって、要するにグラマー。目で胸の谷間をたっぷり堪能してから、すやすやと眠る伽菜の顔に視線を移す。やっぱりキレイだ。キツネを思わせる切れ長の目とか、ちいさく整った鼻、薄く色づいた唇、パーツひとつひとつが愛おしい。
しかし、俺が女の子に関して重視するのは外見じゃなくて内面のほうだ。(魅惑的な容姿について書いたあとで信じてもらうのは難しいかもしれないが......)
この子は気遣いのできる子で、そばにいて居心地が良いし、感情の起伏があまりない点が魅力だ。表情がころころ変わる女の子も可愛いけれど、付き合うとなると話は別。俺は他人の感情になるべくならば振り回されたくない。
そんな適当なことを考えていると、俺の腕のなかで伽菜が身じろぎした。
「う〜ん.......。あおい、いま何時?」
まだ開ききっていない目で俺に問うた。
ねむそうな伽菜もかわいいです。
「23時過ぎたよ」
「じゃあ、今日は泊まりだね」
「初めからそのつもり。」
伽菜のロングヘアを指で梳く。
「......伽菜はさあ、俺のどこがいいの?」
今更ながら、この子はどうして俺を選んでくれたんだろうと不思議に思う。こんなに可愛い女の子だし。
まあ、相性がいいから夜のほうは自信あるけど。
「社交的なところ。」
「......ふうん」
セックスじゃなかった。
「葵、ほんとは人間のすききらいが激しいでしょ?それなのに、それを相手に悟らせないところ。苦手な人との距離の取り方がうまいじゃん」
まるでひとりごとみたいな話し方で言葉を紡ぐ。
「そういう当たり障りのないところがいいよね。人を傷つけないから」
ーー俺のことを分かってくれる女の子と一緒に過ごす時間は心地良いし、ふんわりした茶色の髪を指で梳いていると気持ちがいい。
おとなしく頭を撫でられている伽菜は、ふと、俺から目を逸らして、白い天井を仰ぐ。
「わたしが高校生のときに、好きになった男の子もそうだったの。片想いで終わったけど」
――嫉妬深いタイプじゃないけど、あまり聞いて楽しい話じゃないな。
「ね、伽菜。も一回やらない?」
安っぽいシングルベッドのぬくもりのなかで、前髪を分けて晒された伽菜の額に優しくキスする。目が合って、見つめ合う。すると、伽菜の黒目に暗い光が宿って、悪戯気に俺に微笑みかける。
あ、いまのはかなり分かりやすい。
「うん、いいよ」
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