Memo
2017/02/21 01:47
承太郎
深海の少女が見る夢
ヒトデの新種が見つかったとき
旅の途中、潜水艦で
「死んだら海に沈みたい。私は深い海の底で眠って、夢をみるの。その夢に出てきた生き物は、きっとこの海のどこかでひっそりと産まれて生きていくんだわ。ね、承太郎くん。もし未来で新種のうみの生き物が見つかったら、それは私の夢のきれはしなのよ。」
「ばかいえ、それじゃお前が死んでるだろ。お前のその、あー、夢のきれはしとやらが見付かるのはあと80年は必要だぜ。」
俺は、彼女の夢のきれはしを見つけたのだ。
彼女は、いまもこの海のどこかで眠り続けている。
彼女の夢は、星の形をしていた。
彼女の夢見る星が、どうか、自分の星であればいいと思った。
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