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ボキボキッ、ドカッ、グシャッ
暗い寂れた廃墟に降り注ぐ冷たい霧雨。そして、雨音ともに骨を折る音、殴る音と同時に歌声が廃墟中に響きわたる
ボキボキッ、ドカッ、ドカッ、グシャッ
「あぁあああああっ」
「なんなのよコイツ、急に人が…っ!」
「ひ、怯むなっ。殺っちまえ!」
目の前にいる人を、周りで囲んでいる数百人の瞳には
『しあわせは〜♪』
一人の
「いっ、痛い!はなしてぇっ!」
ボキッ
「きゃあぁあああっ!!」
『歩いてこない♪』
幼い少女が
「あ…あぁ…っ、バケモノ……。このバケモノ…!」
『だ〜から歩いていくんだね〜♪』
写っていた
『クククッ……まだ』
歌ったあと笑う少女は、女性の左腕の骨を折ったあと片手で女性の右腕を持ちながら引きずる
血よりも紅い眼孔を暗闇の中で光らせ、妖笑みを浮かべながら集団の前へゆっくりと近づく
それと同時に集団の男女たちは近づく幼い少女に怖じ気づきながら後ずさる
「く…来るなぁ!バケモノォ!」
ゆっくり近づき、妖笑みを浮かべながら少女は静かに言った
『遊び足らない……』
「「「「?!!」」」」
遊び足らない
これだけの人数を相手をしていて、まだ足りないと言うのか
男女たちは怯え、身が凍るような雰囲気で額や背筋からは冷ややかな汗が滴る
少女は一端止まり片手で女性の左腕を、まるで壊れた人形かのように軽々と横へ投げ捨てた
「な…なんて女だ…っ」
男女たちは投げ捨てられた女性に目を向けた。投げ捨てられた女性は苦痛とともに呻き声を上げる
「小さいガキとは思えない…恐怖や殺気を感じる…」
「震えが止まらない…っ」
「ま…まるでアイツは……獲物を狩る"赤鬼"だ…っ」
声を震わせながら言う男女たち
「フフ…フフフフ……」
不気味に笑う少女
「こ…来ないでぇ…!」
「ごめんなさいっ。私たちが悪かったから…!だからもう…許して…!」
「お、おお俺たちも悪かったっ。だから…な?許してくれよ…っ」
「何でも言うこと聞くからさぁ…っ。た、頼む…!許してくれ!いや、許してください!」
大勢の男女たちは近づいてくる少女に許しを要求する。が、しかし
少女から発した言葉は期待を裏切るようなことだった
『い・や・だ、です』
「「「「「?!!」」」」」
笑顔で否定する少女
『ふざけないでください。先に仕掛けてきたのは貴方たちですよね?』
「っ……」
少女の聞き返しに男女たちは言葉を詰まらせる
『だからやられたぶんは、それ以上にやり返す…。つまり……』
少女は冷静に言う
『倍返しを……しないといけないだろう?』
さっきまで敬語で話してた少女の口調が変わり、その直後黒の瞳孔を開きながら口端を吊り上げて笑う
少女の口調が変わったことを聞いた男女たちは驚きつつ背筋が凍るような身体がぶるりと身震いした
『さぁ……続きをやろうか。狩りの再会だぁ!!』
大声で放ったあと少女は瞬時に駆け出し、逃げ回る男女たちにやられたぶんの倍返しを与え、男女たちの悲鳴は廃墟全体に響きわたった
ボキボキッ、ドカドカッ、グシャッ!!
「「「「ああぁあぁあぁっ!!」」」」
『フフフフ……アハハハハハッ!!』
Prologue End
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